この記事では、「親から相続したけど使っていない…」「急遽引っ越しすることになった…」などのさまざまな理由で、土地の売却を考えている人に向けて、土地の売却の手順や、失敗しないためのポイントや注意点などを、わかりやすく解説しています。
土地は持っているだけで、維持費もかかり、税金もかかります。使う予定のない不要な土地は、売ってしまった方が良いことの方が多いです。おすすめの土地価格一括査定サービスも紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
目次
土地売却のやり方は?成功させる手順とは?
まず最初に、土地売却のやり方、大まかな流れを見ていきましょう。全部で7つの手順があり、ここでは土地売却ならではのポイントも合わせてご紹介していきます。
▼土地売却の7つの手順
- 情報収集・必要書類の準備
- <重要> 土地価格の査定を依頼する
- 不動産会社と契約を結ぶ
- 売り出し価格を設定する
- 売却活動(価格・条件交渉)をする
- 買い手と契約・土地の引き渡し
- 確定申告を行う
情報収集・必要書類の準備
土地の売却を行う時には、所有している土地の状況を把握し、事前に必要書類を準備しておくことが大切です。特に、必要書類の数が多く、中には取得に時間がかかるものもあるので、注意しましょう。

<重要> 土地価格の査定を依頼する
売却予定の土地に関しての情報収集、また必要書類が手元に揃ったら、いよいよ土地価格の査定をしましょう。土地価格を査定してくれるサービスを利用して、複数の不動産会社へ一括で査定依頼を行います。不動産会社によって、査定基準が異なり、査定結果が変わってくるので、複数の不動産会社へ依頼をするのがおすすめです。
不動産会社と契約を結ぶ
一括査定をした不動産会社の中から、1社を決めて契約を結びます。ここでの契約で土地が売れるかが決まると言っても過言ではないので、慎重に選びましょう。不動産会社を選ぶときは、査定価格だけではなく、売却予定の土地周辺で売却実績があるか、土地売却を得意としているか、信用できる(なんでも相談できる)担当者か、などを踏まえて選ぶと良いでしょう。

売り出し価格を設定する
売却をサポートしてくれる不動産会社(パートナー)が決まったら、いくらで不動産を売るか「売り出し価格」を決めます。基本的に、売り出し価格はあなた(売主)が決めることができますが、査定価格や土地周辺の適正価格や相場、売却事情などを踏まえて、高すぎることもなく、安すぎることもない、市場に合った価格を決めましょう。

売却活動(価格・条件交渉)をする
売り出し価格が決まったら、売却する土地情報の開示を行い、いよいよ売却活動が始まりです。実際に購入希望者(買主)が出てきたら、契約した不動産会社を通じてやりとりをしていきます。希望価格や条件を確認し、不動産会社と話し合い、価格・条件交渉を進めましょう。
買主と契約・土地の引き渡し
買主と価格や条件面で合意が取れたら、売買契約をします。必要書類は不動産会社が用意してくれるので指示に従いましょう。契約の際には、宅地建物取引士の立ち会いの元、重要事項説明が行われるので、内容を確認し、署名・調印し、手付金を受け取ります。実際の土地の引き渡しの時には、売買代金を受け取り、必要書類を買主に渡して終了です。
確定申告を行う
土地を売却して利益がある場合には、その翌年の2月16日から3月15日の間に確定申告を行い税金の支払いがあります。また、損失が出た場合には、その損失を他の所得と損益通算や繰越控除ができる可能性があるので、不動産会社や税理士に相談の上確定申告を行うとよいでしょう。

土地売却を失敗しないための3つのポイント
続いて、土地売却を失敗しないための3つのポイントをご紹介します。知っておかないと損をしてしまう可能性もあるので、ぜひチェックしてみてください!
▼土地売却を失敗しないための3つのポイント
- 土地の適正価格・相場をチェックする
- <重要>土地売却が得意な不動産会社と契約する
- できるだけ土地を綺麗な状態にしておく
1:土地の適正価格・相場をチェックする
「売り出し価格」を決める上でも、売却予定の土地の適正価格・相場を把握しておくことは重要です。不動産会社の査定価格を鵜呑みにして、売り出し価格を決め、売買契約が終わった後に「本当はもっと高く売れた…」なんてこともあります。後悔しないためにも、国土交通省の「土地総合情報システム」などを活用しましょう。

2:<重要>土地売却が得意な不動産会社と契約する
土地売却において、不動産会社選びが非常に重要です。一言で不動産会社と言っても「一軒家やマンションが得意」と言う会社もあれば、「土地売却が得意」という会社もあります。他にも、都心や田舎など地域エリアによって違いがあったりします。そのため、まずは一括査定サービスを利用して、複数の不動産会社に依頼し、話を聞き、1つに決めることをおすすめします。

3:できるだけ土地を綺麗な状態にしておく
土地の売買活動が進んでいくと、購入希望者を現地案内することになります。そのときに、雑草が生えていたり、ゴミが捨てられていたりすると、購入希望者に悪い印象を持たれてしまいます。その結果、いくら立地や価格の条件が良くても「値下げして欲しい」などの交渉をされる可能性もあるので、現地案内が決まったら、事前に土地を綺麗な状態にしておきましょう。
土地売却をする上で知っておきたい注意点
続いて、土地売却をする上で知っておきたい注意点を解説します。スムーズに土地売却を進めるためにも、事前に調べておきましょう。
▼土地売却をする上で知っておきたい注意点
- 土地のローンが残っていないか確認
- 測量して正しい土地情報を登記に記載
- 古家がある場合残すか?解体するか?
1:土地のローンと抵当権が残っていないか確認
ローンが残っていないか?、そして抵当権が外れているか?を確認しましょう。ローンが残っていると、土地の抵当権(ローンを借りている金融機関が、ローンを返せなくなったときにその土地を売って残高を回収できる権利)が外せないので、土地を売ることが難しくなります。売却予定の土地にローンが残っている場合、まずは完済するところから始めましょう。
2:測量して正しい土地情報を登記に記載
土地の広さや地下に埋められた設備などの情報は登記簿謄本(とうきぼとうほん)に記載されています。しかし、時間が経過していると事実と内容が異なる事がよくあるのです。特に、隣の土地との境界が曖昧なままだと、売却金額に大きな差が出たり、トラブルの元になりがちです。
こうしたトラブルを防ぐために、現在の状況が登記簿謄本の内容と異なる場合は、業者に「境界確定測量」を依頼し、土地の情報を確定しておく必要があります。費用の目安は35~45万円程度、期間も2ヵ月近くかかるため、測量が必要な場合は早めに取り掛かりましょう。
3:古家がある場合残すか?解体するか?
以前は、古家を解体して、更地にして売却することが一般的でしたが、現在は古家付きでも売却可能なケースもあります。一方で、古家付きだと売れにくかったり、更地にするには解体費用がかかるなど、それぞれにメリットやデメリットがあります。双方の良し悪しを把握した上で、不動産会社と相談して決めるのも良いでしょう。

土地売却に関わる税金・控除について
土地を売却したことで利益が発生した場合、「譲渡所得税」や「住民税」などの税金を支払う必要があります。その他にも「印紙税」や「登録免許税」など、さまざまな税金の支払いが発生します。売価がそのまま手元に入るわけではないので事前に知っておいて損はないでしょう。
一方で、これらの税金の中には節税できるものや、特別控除に該当するものもあります。うまく活用して、節税を行うのが良いでしょう。


土地売却のよくある質問まとめ
ー土地売却にはいくらくらいかかるの?
売却したい土地の状況によって、土地売却にかかる費用はさまざまなので、一概にいくらかかると言うのがありません。
しかし、ある程度まとまった費用が必要になります。土地売却にかかる費用や、土地査定にかかる費用は別の記事で詳しく紹介しているので、チェックしてみてください。


実は、一言で「土地」といっても、23個の種類が定められていて、その種類によって用途が決まっています。
その内の5種類は個人が所有しやすい土地になります。売却する上で、設定されている土地の種類によっては、売却難易度が上がることもあるので、事前にチェックしておきましょう。

「評価額」と「売値」は、土地を評価する基準が異なります。
「評価額」は土地が道路に面しているかどうか、価値のある立地にあるかどうかなど、法律などに基づいて決まるものです。一方の「売値」は、スーパーや学校、病院などの周辺施設などといった利便性を加味して価値が決まるもので、その土地の持ち主が自由に決めることができます。あくまでも「評価額」は相場や目安として利用し、「売値」を決めましょう。
