マンション売却

マンション売却のプロセスとそれに関わるお金や書類を徹底解説

マンションを売却するには一体何をすればよいのか

そろそろ違うマンションや一軒家に引っ越したい、ライフステージが変わったため違う間取りのマンションが必要になった、親からマンションを相続したけれど今は必要ないなど、さまざまな理由からマンションの売却を考える方は多いかと思います。

今回はそんなマンションの売却を考えている方向けに、マンションの売却の流れ売却する際の注意点マンション売却後の確定申告などについて紹介していきます。初めてマンションの売却をする方もそうでない方も、ぜひ参考にしてみて下さい。

マンションを売却する方法

マンションを売却には、不動産会社との契約または自分で買主を見つける方法の2つがあります。それぞれの売却の特徴やメリット、デメリットがあるため、ここではそれぞれを比較しながら見ていきましょう。

不動産会社と契約して売却する

不動産会社と契約を結び売却するという方法は、一般的なマンションの売却方法です。マンションなどの不動産の売却を行う際は、大きな金額のお金や複雑な法律などが関わってくるため、初めてマンションの売却を行うという人には心強い方法と言えるでしょう。不動産売却のプロである担当者が、売却が決まるまでしっかりとフォローしてくれます。

面倒な契約の手続きや売却活動などを、不動産会社ならではの専門知識を元にサポートしてくれるという大きなメリットもあります。また、大手の不動産会社であればその会社のウェブサイトなどに、売却物件の情報を載せてくれるため、より多くの売却希望者の目に止まるというメリットも。

デメリットとしては、売却が決まった時に一定の手数料を不動産会社に支払う必要があるということです。

そのため、不動産会社と契約は、お金を少しかけてでも早くマンションの売却を進めたいという方におすすめです。

不動産会社の媒介契約には3種類ある

不動産会社に売却を依頼する場合、その不動産会社と媒介契約を結ぶ必要があります。媒介契約は、その契約内容によって以下の3つに分けられます。

媒介契約の種類
  • 専属専任媒介契約…1社のみの不動産会社と契約するもので、売主が自分で買主を見つけることができない方法。
  • 専任媒介契約…1社のみの不動産会社と契約するものの、売主は自分でも買主を見つけることができる方法。
  • 一般媒介契約…複数の不動産会社と契約することができ、売主は自分でも買主を見つけることができる方法。

専属専任媒介契約

契約をした不動産会社のみが、売却を考えているマンションの購入希望者を探すことができる媒介契約は専属専任媒介契約と呼ばれます。この媒介契約は、1社のみの不動産会社と契約を結ぶことができ、買主が見つかったらその不動産会社に仲介料を支払うこととなります。

この媒介契約を選ぶメリットとして挙げられるのは、1社のみの不動産会社に売却活動を依頼するため、なんとしても契約をとろうと、その不動産会社の担当者が売却営業に力をより入れてくれることが多いということです。

また、週に1度の業務報告をすることが法律により義務付けられているため、売却活動の様子を事細かく知ることができるというメリットもあります。プロの力を借りながらマンションの売却を進めたいのであれば、この契約方法がおすすめです。

専任媒介契約

不動産会社と媒介契約を結ぶことが義務付けられているものの、自分でも買主を探すことができるのが専任媒介契約です。自分でも売却活動ができるため、専属専任媒介契約よりもルールはゆるくなっているものの、契約する不動産会社は1社と決められています。

不動産会社の売却におけるプロの力を借りながらも、自分でも買主を探すことができるため、なるべく色々な売却活動の方法を残しておきたいという方におすすめ。ただし、自身で買主を見つけて売却が成立した場合は、契約を結んでいた不動産会社に実費を支払う場合もあるため要注意です。

2週間に1回の業務報告が義務付けられているという特徴もあります。これは法律で定められているため、報告が来なかった場合は契約を解消することも可能です。

一般媒介契約

専属専任媒介契約や専任媒介とは異なり、自由に売却活動を行うことができるのが一般媒介契約です。この契約方法では、複数の不動産会社と契約を結ぶことが出来るだけでなく、自分でも売却活動を行うことができます。

より多くの購入希望者に、売却希望のマンションの情報を届けることが可能になるため、より早くマンションを売却したいと考えている方にはぴったりでしょう。

しかし、他の不動産会社とも契約しているということが分かるため、担当者が営業にあまり力を入れてくれなかったというケースも多いようです。

一括査定サイトを利用して不動産会社を検討

ネットで予想売却価格や見積価格を知ることができる一括査定サイトは、マンションの売却を考えている方におすすめのサービスです。どの不動産会社と媒介契約を結ぶかを悩んでいる方は、1度チェックしてみるとよいでしょう。

複数社の見積金額の比較が可能

一括査定サイトを利用するメリットの1つに、1度で簡単に複数社の見積金額を受け取り、その価格を比較することができるということが挙げられます。実際に不動産会社に訪れて査定をしてもらうと、丸1日かけても数件しか回れませんが、ネットの一括査定サイトを利用すれば、数分で5社から7社ほどの見積もりを受け取れます。

多くの見積金額を受け取り比較することができるため、より高い値段で売却のサポートをしてくれる不動産会社に出会うことが可能になるでしょう。また、実際に媒介契約を結ぶ不動産会社が見つからなかったとしても、不動産の適正価格を知るうえで参考になります。

自分に合った担当者を選ぶことができる

マンションの売却のプロセスを、スピーディーかつスムーズに進めるためには、それをサポートしてくれる担当者とのコミュニケーションや信頼関係が非常に重要となります。そのため、自分に合った担当者を選ぶことはとても大事。

一括査定サイトなら、数社に見積もりを依頼し、それぞれの会社の担当者とやりとりができるため、どの担当者が自分に1番合っているのかを知り、依頼することができるというメリットがあります。

デメリットとしては、いくつかの不動産会社とのやり取りが必要となることです。仕事が忙しく、対応の時間が取れない方には少しストレスとなる可能性があります。

自分で買主を探して売却することも可能

マンションの売却を考えており、不動産売却について少し知識があるのであれば、自分で買主を探して売却する方法もあります。全ての売却活動を自身で行う必要があるものの、不動産会社に支払う手数料がなくなるため、よりお金をかけずに済むというメリットがあります。

しかし、不動産会社の助けを借りることができないため、ゼロから個人で買主を探すのは非常に難しかったり、複雑な法律が関わる書類も自分で用意しなくてはならなかったりと、トラブルが多く起きやすいというデメリットもあります。そのため、マンションなどの不動産の売却を初めて行うという方には難しい方法かもしれません。

不動産会社による直接買取もできる

仲介を依頼するほかにも不動産会社に直接不動産を買い取ってもらう方法もあります。直接買取のメリットは、最初に買取価格の査定を行うので、その後の資金計画がたてやすいこと。販売活動の期間がないため、すぐに不動産を現金化できること等が挙げられます。

しかし、買取にはデメリットもあって、多くの場合売却価格が市場価格の6割から8割になることが多いようです。これは不動産会社が買取後にその不動産を再販するための費用がかかるからです。

そのため、売却を急いでいる人や、近所の人たちに売却を知られたくない人に適した売却方法です。

売却しても住宅ローンが完済できない場合の売却の仕方

マンションの売却を考える時、住宅ローンを完済できていない人はたくさんいます。売却益だけでは完済できないという人も多くいます。そのような場合でもマンションの売却は可能ですが、資金計画はどのようにすれば良いのでしょうか。

住み替えローンを利用する

マンションを売却しても住宅ローンの残債に届かない時には、その足りない金額分を新居の購入のための住宅ローンに上乗せして借り入れできるのが、「住み替えローン」です。

このローンはカードローンなどに比べると利率は低くなりますが、借入時に担保割れでの借入れとなるため、月々の返済額が上がってしまう可能性があります。そのため借入れ前にしっかりと資金計画を立てる必要があります。

任意売却する

病気や失業などで住宅ローンの支払いが滞ってしまった場合にできる売却方法です。一定期間の滞納後、金融機関の同意のもと任意売却の手続きを始め、競売での売却よりも高い価格で売却できます。

また、売却益での返済後に残った残債については、金融機関や保証会社と相談の上、その後無理のない金額での返済を行えます。

売却から引渡しまでの流れ

マンションの売却相手が見つかっても、売却契約をして引き渡しをするまで気を抜けません。ここでは売却前に注意しておきたいことや、マンションの売却のプロセスについて見ていきましょう。

マンション売却前に確認しておくこと

マンションの売却を行う前に必ず確認しておきたいことは、実はたくさんあります。その中でも重要なのは以下になります。

  • 売却する不動産の現在の相場
  • 住宅ローン残債の有無
  • 名義人や相続状況
  • 不動産の瑕疵

特に重要と言えるのは、余分な手続きが必要となる、住宅ローンの残債や物件の名義人や相続状況についてです。もし、住宅ローンの残債があるのであれば、新居の住宅ローンにその残債を上乗せする住み替えローンなどの手続きが必要となります。

また、売却する予定のマンションに、欠陥や不良がある場合、その状態を売主に必ず伝えなければならない不動産の瑕疵担保責任というものもあることを確認しておきましょう。なるべく高い価格で売りたいからといって、不良や欠陥のある部分を隠して売却してしまうと、後々買主との大きなトラブルにもつながってしまいます。

マンションを売却する手順

手順 それぞれの手順の内容 かかる期間の目安
①不動産の査定 不動産会社へ査定の依頼をし、査定額を受け取る 数日ほど
②不動産会社の選定 査定額を受け取った不動産会社の中から売却媒介の依頼をする会社を選定する 数日ほど
③不動産会社との契約 売却活動のサポートを行う不動産会社と媒介契約をする 1週間ほど
④売却活動 買主を探すために、インターネットやチラシなどを利用し宣伝する 数週間~長くて3カ月ほど
⑤売買契約 見つけた買主と、マンションの売買の契約を結ぶ 2週間ほど
⑥引き渡し 契約書に記載した通り、カギの受け渡しと、マンションを引き渡す 1カ月ほど

マンションをはじめとする不動産の売却を考えた際、その売却完了までの流れは以上のようになります。マンション売却の手順の中で1番時間がかかるのは、買主を見つけるまでの売却活動の期間で、非常に早くて数週間、長くなると半年以上買主が見つからないということもあるようです。

売却までは半年以上の期間を想定しておく

人気の高い間取りや築年数の浅いマンションであれば、その時の市況にもよりますが、買主を見つけることが比較的簡単なため、最短で3カ月ほどで契約を結び、そこから1カ月後には引き渡しをできるケースもあるようです。

しかし、買主をすぐに見つけて契約の手続きも全てスムーズに行くことはほとんどないため、マンションの売却を完了するまでには、一般的には半年から1年ほどかかると考えておきましょう。マンション売却による利益を使い、数ヶ月以内に新居への引っ越しを考えている場合は要注意です。

特に人気が少ないと言われる築20年以上のマンションや、間取りが使いづらいマンションの売却は、買主を見つけるまでの平均で半年から1年と非常に時間がかかってしまうことが多いようです。中には数年間も売れ残ってしまったというケースも少なくありません。そのため、これらの条件に合ったマンションを売却する際は、スケジュールに余裕を持って行うと良いでしょう。

売却にはどんな費用がかかるのか

マンション売却する際に、売主はどのような費用を支払う必要があるのでしょうか。ここでは売却の際にかかる費用について見ていきましょう。

売却に関する各種税金

マンションを売却する時には、税金がかかります。どんな場合に、いくら課税されるのか見ていきましょう。

売却時の利益に対して課税される

マンションの売却価格から、その物件を購入した時の価格と購入する際にかかった費用、売却の際にかかった費用を差し引いた金額がプラスになった場合、売却時に利益が出ているという状況になります。その利益は譲渡所得と呼ばれ、課税対象になるため、納税する必要が出てきます。

譲渡所得にかかる税金は、所得税と住民税の2種類で、税率はその物件に住んでいた期間や課税譲渡所得の金額などで以下のように変動します。

  • 居住期間が5年以下…39%(所得税30%・住民税9%)
  • 居住期間が5年以上10年以下…20%(所得税15%・住民税5%)
  • 居住期間が10年以上(課税譲渡取得が6,000万円以下)…14%(所得税10%・住民税4%)
  • 居住期間が10年以上(課税譲渡取得が6,000万円以上)…20.%(所得税15%・住民税5%)

契約時に必要な印紙税

マンションの売却が決まった際に、買主と結ぶ売買契約書に必要な収入印紙にも印紙税と呼ばれる税金がかかります。この税額は契約金額によって変動するという特徴があり、売売主と買主がそれぞれ1枚ずつ購入し納税することとなります。印紙税の税額の変動は以下のようになります。

売却するマンションの契約金額 印紙税の税額
~500万円 2,000円
500万円~1,000万円 10,000円
1,000万円~5,000万円 20,000円
5,000万円~1億円 60,000円
1億円~ 100,000円

抵当権抹消時に必要な登録免許税

住宅ローンを利用しマンションを購入していた場合、住宅ローン返済後に不動産売却後に抵当権を抹消する必要があります。その抵当権を抹消する際は、抵当権抹消登記の手続きを行うため、その手続きに登録免許税が課税され、その税額は1不動産につき1,000円かかります。

不動産会社に支払う手数料

マンションの売却を不動産会社に依頼した場合、売却が決まった際に仲介手数料を支払う必要があります。その仲介手数料は、売却金額×3%̟+6万円+税金を上限額として定められており、交渉次第では安くなることもあるようなので、依頼した不動産会社に相談してみるとよいでしょう。

その他の経費

上記で紹介した各種の税金や手数料に加え、その他にも経費が掛かる場合があります。例えば、抵当権の抹消登記の手続きを司法書士に依頼した場合の報酬、引っ越し費用、マンションの修繕費などがこれらの経費に含まれます。

売却の際に必要な書類

マンションの売却を考えた時や売却が決まった時など、売主が用意する必要がある書類が複数あります

売却を依頼する時に必要な書類
  • ローン残高証明書
  • 登記事項証明書または登記簿謄本
  • マンション購入時の売買契約書
  • マンション購入時のパンフレット
  • マンション購入時の重要事項説明書
  • マンションの付帯設備票
  • 物件の図面
売買契約時の必要書類
  • 印鑑証明書(3カ月以内のもの)
  • 実印
  • 登記済権利証または登記識別情報
  • 本人確認書類
  • 住民票
  • 固定資産税通知書
  • マンションの管理規約、使用細則
  • 管理費や修繕積立金に関する書類
決済時の必要書類
  • 権利証または登記識別情報
  • 固定資産税評価証明書
  • 抵当権抹消登記に関する書類(金融機関が用意)
  • 銀行の通帳
  • 本人確認書類
  • 印鑑証明書(3カ月以内のもの)
  • 実印
確定申告時の必要書類
  • 購入時・売却時の売買契約書
  • 仲介手数料や印紙税等の領収書のコピー
  • 登記事項証明書または登記簿謄本
  • 住民票除票
  • 確定申告書B様式
  • 分離課税用確定申告書
  • 譲渡所得の内訳書

不動産会社へ提出する書類

まずマンションの売却を考えた時に必要となるのは、売却の仲介を依頼した不動産会社へ提出する書類です。

例えば、インターネット回線や床暖房など、売却予定のマンションの設備の状況を記載する付帯設備表がその1つで、どの設備が売却の対象となるのかを、この書類によって示すことができます。その際に、設備の不具合や故障などがあれば必ず記載するようにしましょう。

マンションの物件状況を記載する告知書も、不動産会社に提出する書類です。これは、売主がその物件について知っていることを全て記載するもので、その部屋の知りえる欠陥や不具合などを正直に全て答える必要があります。

雨漏りや白アリなど、欠陥があったのにも関わらず、この告知書に記載しなかった場合、後々買主とのトラブルにもなりかねませんので、ネガティブなことでも正直に知っていることを全て記載しましょう。

成約時に作成する売買契約書

売却活動を行い売主が見つかったら、売主と買主のどちらも立ち合いのもと、売買契約書を作成する流れとなります。買主が購入の意思を伝えた時点ではまだ法的な売買の契約は結ばれていないため、この売買契約書を作成した時点で初めてマンションの売買が結ばれます。

この売買契約書を作成する際には、実印・印鑑証明書・運転免許証などの本人確認資料・収入印紙が必要となりますので、事前に全て用意することを覚えておくとよいでしょう。

引渡時に用意しておく書類

売主から買主にそのマンションの鍵を引き渡す時には、権利証・印鑑証明書・住民票・本人確認書類・ローン残高証明または返済予定表・物件パンフレットなどの各書類を一緒に用意しておくことが必要となります。

これらの書類と合わせて、実印や銀行振込先情報なども必要となりますので、引き渡しの日の前に不動産会社の担当者に確認しておくとよいでしょう。

売却する際の注意点

マンションの売却を進める上で、気を付けておきたい点も多々あります。ここでは、売却する際の注意点を見ていきましょう。

不動産業者は慎重に選ぶ

売却の仲介を依頼する不動産会社を選ぶ際は、色々な業者の話を聞きながら、依頼する業者を慎重に選びましょう

一括査定などを行うと、その中で1番高い査定額をつけてくれた不動産会社に頼みたいと思うかもしれませんが、最初に平均額よりも高額な見積もり額を提示してくる業者は、後々その査定額よりも下げてくることが多いです。そのため、他の業者の平均額と比べて高すぎる査定額を出す業者には要注意です。

また、不動産会社の規模や立地によって売却の得意分野が異なるため、自分の売却予定の物件に似たマンションの売却を得意としている業者に頼むのも1つの手です。そのエリアのマンション物件の売却が得意であれば、その分専門知識や土地柄を知っているため、スピーディーに売却を進めてくれるでしょう。

全国チェーンの大規模不動産会社は豊富な情報網と顧客データを持っている、地域密着型の中小不動産会社はその土地柄を知り尽くしているなど、それぞれにメリットがあるため、実際に査定をしてもらったり担当者と話をしてみたりして、仲介の依頼をする業者を選ぶのがおすすめです。

焦らずじっくり買手を見つける

売却活動を始めたのにも関わらず、買主がなかなか見つからないと、売主の多くは焦ってしまい売却価格をすぐに下げてしまいます。しかし、売り急ぐあまり、予定よりも安い売却価格にしてしまうともったいない場合も。売却のスケジュールはなるべく余裕を持って決めて起き、焦らずじっくりと買主を見つけるのがおすすめです。

ただし、購入希望者が現れたらすぐに契約の手続きを進められるように、各種の手続きに必要となる書類は事前にしっかりと準備しておきましょう。スムーズに引き渡しの日を迎えることができるはずです。

売却する物件は綺麗にしておく

購入希望者が内覧に訪れた際に、そのマンション物件に少しでも良いイメージを持ってもらえるよう、売却する物件は綺麗しておきましょう。壁が壊れている、部屋が汚いなどマイナス面を内覧時に見てしまうと、どんなに良い間取りや立地のマンションでも、買主に悪印象を与えてしまいます。

内覧前の掃除はもちろん、置いておく家具などもなるべく綺麗にするなど、少しの工夫でも購入希望者に良いイメージを与えることができます。また、現在住んでいない空き家を売る場合でも、定期的に掃除をしておきましょう。

物件に難が多くなかなか買主が現れない場合、売却前にリフォームを行おうとする方も多いですが、マンションを安く買って自分でリフォームをしたいという客層を逃してしまうということになるため、売却前のリフォームには注意が必要です。難があるのであれば、リフォームではなく修繕程度に抑えておくのが好ましいでしょう。

トラブルは未然に防いでおく

マンションを買主に引き渡した後に、契約時には説明していなかった汚れや傷が見つかると、その欠陥を契約前に伝えていなかったとして、売主には瑕疵担保責任を負う必要が発生することがあります。

そのため、マンションに欠陥部分があるのであれば正直に買主に伝え、お互いが納得した上で売買を行うようにしましょう。あらかじめ説明しておくことで、後からのクレームやトラブルを防ぐことが出来ます。早く売ってしまいたいからと言って、欠陥や不具合を隠して売却するのは絶対に止めましょう。

管理費等の未納分は支払いを済ませておく

マンションでは、管理費や修繕積立金、駐車場代など毎月支払う費用がありますが、これらの支払いが売却時に滞っている場合には注意が必要です。管理費や修繕積立金の未納があるマンションを購入したいと考える人はいません。そのため、買主を見つける時に足枷となる可能性があります。

未納分は売却代金で精算されるため、売却後に手元に残る金額が少なくなります。そのため、もし未納分があるのなら早めに支払いを済ませておく方がよいでしょう。

相続登記が完了しているか確認する

原則、マンションの売却を行えるのは所有者本人に限られています。そのため相続したマンションを売却する時には、売却前に相続登記を済ませているかを確認しましょう。所有者が被相続人のままでは売却することができません。

相続登記は義務ではないため、登記を行わずそのままにしている人もいるかもしれません。しかし、いざ売却したい時やそのマンションを担保にして借入れをしたい時には、所有者本人しか行えないため相続登記の手続きから始めなければなりません。

また、相続登記を放置していると、二次相続が発生し相続登記を行うための書類を集めたり、相続人の同意をとったりするのに時間や手間がかかります。相続登記は相続が発生したら速やかに行うことをおすすめします。

売却後の確定申告について

マンションを売却し売却益が出た場合、それは譲渡所得となり課税の対象であるため、確定申告が必要となります。ここではマンション売却後の確定申告の仕方について見ていきましょう。

売却益に対して確定申告を行う

マンションをはじめとする不動産を売って売却益が出た場合、必ず確定申告を行う必要があります。確定申告は毎年1月1日から12月31日までの1年間の所得が対象となるため、マンション売却を行った時期に合わせて申告を行いましょう。

譲渡所得の確定申告を行うには、譲渡所得の内訳書や売買契約時の書類、資料のコピー、建物の全部事項証明書、戸籍の附票などが必要となるため、漏れなく全ての書類を事前に準備しておく必要があります。また、1月や2月などの早い時期にマンションの売却を行った場合、確定申告は次の年に行うため、それまで書類を全てしっかりと保管しておきましょう。

条件によって様々な控除や特例がある

マンションを売却した時に、税の優遇を受けられるケースがあります。

所有期間が5年以上なら税率が下がる

譲渡所得の税率は、短期間での不動産の転売を防止するために、所有期間が5年を超えると安くなるようになっています。そのため、購入してから4年目にマンションの売却を考えている方は、もし譲渡所得がたくさん出そうならもう少し待ってみるのもよいかもしれません。

所有期間が5年超であれば、所得税15%・住民税5%の20%が、5年以下であれば所得税30%・住民税9%の39%が課税対象となるため、もし譲渡所得が多く出た場合はかなりの税額の差が出てくると言えます。築5年は人気がガクッと落ちるタイミングのため、少し税率を上げてでも早く売りたいのか、売れにくくなるかもしれないけれど税率を下げるために少し待つべきなのかをよく考えましょう。

3000万円の特別控除

売主がその売却する物件に3年以内に住んでいたということを条件に、譲渡所得に対して3,000万円までなら控除を受けることができるということが定められています。この1つの条件を満たしてあれば誰でも控除を受けることができるため、マンションの売却をするなら覚えておきたいことです。

10年超所有軽減税率の特例

売却したマンションの所有期間が10年を超えている場合、譲渡所得にかかる税率が大幅に軽減されるという特例もあります。これは3,000万円の特別控除と併用することが可能なので、3年以内にその物件に居住しており、控除の対象となる方は覚えておくとよいでしょう。

特定のマイホームを買い換えたときの特例

マンションを売却した時には、次に住むための家を同時に購入する人が多いでしょう。そのような時には、所有期間、居住期間ともに10年を超えている場合、この特例を利用すると売却益にかかる税金を将来その不動産を売却する時まで繰り延べできます。

特例の利用要件には、売却する年を含む3年間にこの特例や3000万円の特別控除の特例や軽減税率の特例を利用していないこと、国内にある自分の住んでいる家の売却であること等の条件があります。

この他にも適用するためには細かな条件があるので、利用前に不動産会社などに確認するとよいでしょう。

確定申告をしないとペナルティがある

マンションの売却を行い譲渡所得が発生したのにも関わらず、確定申告をしなかった、または確定申告の期間中にするのも忘れてしまったという場合、法定納付期限の翌日から納税する日までの間に延滞税というペナルティが発生してしまいます。また、無申告加算税も併せて課税されるので注意が必要です。

完納するまでこの延滞税は、毎日かかり続けてしまうため、マンション売却で売却益が出た場合は必ず確定申告を期間内に行うようにしましょう。

損失が出た場合でも確定申告はした方がよい

マンション売却時に利益が生じた場合の確定申告について紹介してきましたが、実際に売却して赤字すなわちマイナスが出た場合に適用される制度もあるため、損失が出た場合でも確定申告をすることをおすすめします。

「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」と「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」の2つがこの制度に当てはまり、どちらも他の所得と通算が可能で、翌年以降3年間の所得とこの損失分を相殺することが出来ます。

そのため、マンションを売却して損失がでてしまった場合は、この2つの制度について、確定申告前にしっかりと調べておくと、納税額を賢く抑えることが可能になるでしょう。

マンション売却時の税金額のシミュレーション

実際にマンションを売却したらどれくらいの税金の支払いがあるのかを見てみましょう。

譲渡所得の計算式

課税譲渡所得金額を計算する時には、取得費や譲渡費用を調べて計算します。また、利用できる特別控除の特例があればこの時に適用して計算できます。そして、マンションの売却の場合には、建物の取得費は減価償却後の価格となるので注意しましょう。

課税譲渡所得金額 = 譲渡価格 - (取得費 + 譲渡費用)- 特別控除

そして、取得費にはマンションを購入した時の代金や登録免許税、印紙代を含められます。また、譲渡費用は譲渡にかかった費用を計上します。マンションの場合には、取得費を計算する時に土地と建物に分けて計算する必要があります。建物部分は減価償却できる資産のため、減価償却後の金額を取得費として計算します。

建物購入金額 x 0.9 x 償却率(0.015) x 経過年数 = 減価償却費

なお、鉄筋コンクリート造の場合の償却率は0.015となります。上記の式で減価償却費を計算することができます。そして、建物の購入価格から減価償却費を引いたものを取得費として計算できます。

所有期間7年のマンションを売却した時の税金の計算の仕方

それでは実際に税金の金額がどれくらいになるかを求めてみます。

条件
譲渡価格:5,000万円
購入価格:土地:1,000万円、建物2,000万円
7年間所有の鉄筋コンクリート造のマンション
建物代金以外の取得費:1,000万円(土地)+500万円(その他取得費)
譲渡費用:500万円

初めに減価償却費を計算します。

2,000万円 x 0.9 x 0.015 x 7 = 189万円(減価償却費)
2,000万円 - 189万円 = 1,811万円(取得費として計上できる建物価格)

それでは上記の取得費を使って実際の税額を計算してみます。なお、2037年までは基準所得税額の2.1%の復興特別所得税も課税されます。

取得費 = 1,000万円 + 1,811 + 500万円 = 3,311
課税譲渡所得金額 = 5,000万円 - (3,311万円 + 500万円)= 1,189万円
譲渡所得税額 = 1,189 x 15% = 178万円
復興特別所得税 = 178万円 x 2.1% = 4万円
住民税 = 1,189万円 x 5% = 59万円
税額合計 = 178万円 + 4万円 + 59万円 = 241万円

しかし、確定申告の時に3,000万円の特別控除の特例を利用すると税金の支払いは0円になります。

課税譲渡所得金額 = 5,000万円 - (3,311 + 500万円) - 3,000万円 = -1,811万円

このように、課税譲渡所得金額がマイナスになる場合には譲渡所得税は課税されません。このように、マイホームを売却した場合には、ほとんどの場合においてこの3,000万円の特別控除の特例を利用することで、税金の支払いはなくなります。売却の際には、不動産会社等に利用できるかどうかを必ず確認しましょう。

税金以外の諸費用の準備も必要

税金の他にも以下のようなものが費用としてかかります。状況によってはかからないものもあるので自分に合わせて計算しましょう。

仲介手数料:(5,000万円 x 3% + 60,000円 )+ 消費税 = 168万円(5,000万円で売却した場合)
印紙税:10,000円(軽減税率を適用)
抵当権抹消登記費用:土地+建物で2件の場合 1,000 x 2 = 2,000円(住宅ローンの残債がある場合)

このように税金以外の費用も高額になるケースが多いです。これに加えて引っ越し費用や不要物の処分費用等が考えられます。これらの費用も事前に試算しておくとよいでしょう。

一括査定を利用して上手にマンションを売却

マンションの売却では、相場価格を把握したり、必要な書類を準備したり、資金計画を立てたりと多くの手続きや準備が必要です。そしてこれらは、不動産会社と二人三脚で進めることでスムーズな売却につなげられます。

そのため、マンションを売却する時には慎重に不動産会社を選ぶ必要があります。ほとんどの人の第一の目的であると思われる高値での売却も、選ぶ不動産会社で売却価格が変わります。高値でスムーズに売却するためには、マンションの売却実績が多かったり、そのエリアに精通していたりとさまざまなポイントがあります。

これらのポイントに合った不動産会社を選ぶためには、不動産の一括査定を利用すると早道です。一括査定なら多くの不動産会社が登録されており、その中からあなたのマンションの売却にぴったりの不動産会社を見つけられます。自宅にいて査定を依頼できるので、不動産会社を探して一社一社査定を依頼する手間も時間もかかりません。

一括査定を利用する時のポイントは、複数の不動産会社に査定を依頼すること。最低でも3~5社程度の査定を依頼するとよいでしょう。そして、それらの査定結果を比較しながら、それぞれの担当者に会って査定の根拠や販売戦略などを確認して自分と相性のよい担当者を選びましょう。

マンションの売却では、多くの場合3カ月から半年の間売却活動をします。その間も担当者と連絡を取りながら、販売方法を相談しながら活動します。そのためストレスなくコミュニケーションをとれる担当者を選ぶこともとても大切です。

しっかり準備を整えてスムーズなマンション売却を

マンションの売却を行う際には、膨大な数の書類と各種の費用など、たくさんのことを事前に準備する必要があります。マンション売却を考えている方は、今回紹介した内容を参考に、事前になにが必要となるのかチェックして、しっかりと準備を整えておくとよいでしょう。そうすることで、スムーズなマンション売却を行うことができるはずです。

また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。

参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!