マンション売却

マンション売却に発生する税金とは?種類と節税方法を解説。

「マンションを売却したけど、税金がかなりかかった」とか「売却したお金を新居に当てようと思っていたけど、手元に残ったお金が思った以上に低かった」と、売却後に後悔をするケースがよくあります。

そこで今回は、マンション売却でどんな税金がいくらかかるのかを紹介します。計算は足し算や掛け算だけで、必要な数字を入れるだけで簡単にかかる税金がわかります。節税をする方法も紹介しますので、マンション売却時の参考にしてみてください。

マンション売却に関する税金の仕組み

マンション売却にかかる税金は、大きく分けて2段階で支払うことになります。1段階目が売却手続きをする時で、2段階目が確定申告をする時です。支払う税金は全部で6種類あるので、1つずつ仕組みや計算方法を紹介していきます。

売却手続きの際に課税される3つの税金

マンション売却手続きの時に、印紙税、登録免許税、消費税の3つが必ずかかります。売却するマンションの予想価格から、いくら支払うかがわかるので、計算をしてみましょう。

契約書に貼付する印紙税

マンションを売却するときに不動産売買契約書が作成されます。お金をやり取りする契約書には、印紙税法で収入印紙を貼り付ける決まりになっています。印紙税は売却するマンションの価格によって額が変わってきます。

売却価格 印紙税額 軽減税額
10万円超~50万円以下 400円 200円
50万円超~100万円以下 1,000円 500円
100万円超~500万円以下 2,000円 1,000円
500万円超~1,000万円以下 1万円 5,000円
1,000万円超~5,000万円以下 2万円 1万円
5,000万円超~1億円以下 6万円 3万円
1億円超~5億円以下 10万円 6万円

印紙税は売却価格が10万円以下なら0円となり、2020年3月31日までは軽減税率が適用されます。収入印紙を貼っていない場合、税務署から指摘され印紙税額の2倍の金額の追徴金を払わなくてはいけません。さらに収入印紙を貼っていない不動産売買契約書は、正式な書類と認められません。

収入印紙はコンビニや郵便局などで購入することができますが、不動産業者が用意していることが多いです。契約書にサインをする時は、正しい金額の収入印紙が貼られているのかを確認してください。

抵当権抹消の際に必要な登録免許税

購入時に住宅ローンを組んだ時に、不動産に対して抵当権が設定されるため、売却時に抹消手続きが必要になります。抵当権とはローンの返済が滞った時に、マンションを差し押さえができる権利のことです。この抵当権を抹消するために必要な費用が登録免許税です。

登録免許税は建物と土地は別の不動産として計上され、1つ当たり1,000円かかります。マンションの場合、土地の数え方に1点だけ注意があります。敷地は1つ思えても、実は分割して登録されている場合があるのです。その時は分割された土地の数だけ登録免許税がかかります。

マンション売却の手続き費用に消費税

マンション売却で消費税の課税対象となるのは、

  • 不動産会社に支払う仲介手数料
  • 登記変更で司法書士に依頼した時の報酬
  • 住宅ローンの返済手続きの事務手数料
  • 売却のために行ったハウスクリーニングや引っ越し

などです。マンション売却に直接関わった手続きには消費税がかかると考えて下さい。2019年4月現在で消費税は8%、将来は10%になることが予定されています。仲介手数料は売却予定価格の3%+6万円程度必要なので、マンションが高く売却できるほど、支払いも増えてしまいます。

売却益が出た際に課税される3つの税金

マンションを売却した時に、利益が出た分にだけ所得税、住民税、復興特別所得税の3つの税金がかかります。支払う税金を求めるために、利益(譲渡所得)がいくらになるのかから計算をしていきましょう。

売却価格から譲渡所得を計算する方法

譲渡所得というのは、売却価格から不動産購入時の費用である取得費や譲渡にかかる金額である譲渡費用を差し引いた利益のことです。

譲渡所得=売却額価格-(取得費+譲渡費用)

取得費=マンションの購入価格-減価償却費+取得の手続き費用

取得費の減価償却費とは、経年劣化による不動産の価値の低下を計上する方法で、計算式は

減価償却費=建物の取得費×0.9×償却率×経過年数

償却率は建物の構造によって変わり、鉄筋コンクリートのマンションなら0.015となっています。

上記の計算で譲渡所得がプラスになった時に、税金がかかるようになります。

所得税と住民税はマンションの所有期間で変わる

所得税と住民税は以下の計算で、支払い額を求めることができます。

確定申告で納める税金=譲渡所得×税率

所得税と住民税は短期間での転売防止のため、5年を境に税率が変わるようになっています。

所有期間 5年超 5年以下
所得税 15% 30%
住民税 5% 9%

特別な申請をしなくても、税率は自動的に下がってくれるので、マンションの売却プランを立てる時に、計算間違いをしないようにしましょう。もし譲渡所得がマイナスになるようなら、そもそも所得税と住民税は発生しないので、計算する必要はありません。

2039年まで適用される復興特別所得税

復興特別所得税は、東日本大震災復興の財源のために出来た制度で、2039年まで2.1%の税率がかかり続けます。課税対象の計算方法が少し変わっていて、

復興特別所得税=(譲渡所得×所得税)×2.1%

となっています。マンションの所得期間が5年以内なら、復興特別所得税も上がってしまうので、資産価値が下がりにくいマンションなら、5年を超えるまでは売却を待った方が良いです。

マンション売却で支払う税金をシミュレーション

それでは実際にマンションを売却した時に、いくら税金がかかるのかをシミュレーションしてみましょう。マンションを売却したときの条件は以下のように仮定します。

マンション売却の条件

  • 10年前に鉄筋コンクリートの新築マンションを3,000万円で取得
  • 取得には手続きなどで20万円支払う
  • 周囲の開発が進んでマンションの価値が上がり5,000万円で2019年に売却
  • 売却するマンションの敷地は3つに分割されていた
  • 売却の仲介手数料などで120万円(税抜)支払った

シミュレーション結果

印紙税=1万円(上記で紹介した表より)

登録免許税=1,000×(建物1つ+土地3つ)=4,000円

消費税=120万円×8%=9.6万円

譲渡諸費用=120万円+消費税+印紙税+登録免許税=131万円

減価償却費=3,000万円×0.9×0.015×10=405万円

取得費=3,000万円-405万円+20万円=2,615万円

譲渡所得=5,000万円ー(2,615万円+131万円)=2,254万円

住民税=2,254万円×5%=112.7万円

所得税=2,254万円×15%=338.1万円

復興特別所得税=2,254万円×15%×2.1%=7.1万円

確定申告の対策を何もしていないと、合計で457.9万円の支払いがマンション売却後に求められます。

マンション売却で税金を節約できる4つの制度

マンション売却は税金の対策をしていないと、少なく見積もっても利益の1/5程度は、税金としてとられてしまいます。そこで必要になるのが節税対策です。特例の控除を利用すれば、確定申告の支払いは0円にでき、売却で損失が出た場合でも確定申告で節税ができるのです。どんな節税対策があるのかを見ていきましょう。

マイホームの売却で3,000万円の控除

居住していた家を売却した時に、所有期間の長さに関係なく譲渡所得から3,000万円まで控除することができます。

確定申告で納める税金=(譲渡所得-3,000万円の控除)×税率

つまり譲渡所得が3,000万円以下であれば、確定申告で税金を0円に出来るのです。

3000万円の特別控除を受けるための条件は、自宅であることがポイントとなります。住まなくなって3年以上経過してしたり、老人ホームなどに転居していたりしたら、自宅として認められないので特別控除が使えません。しかし自分は転勤で自宅に住んでいないけれど、家族がその家に暮らしているという場合は控除を受けることができます。

10年超所有軽減税率の特例

所有期間が10年を超えている場合、長期譲渡所得の税額より低い税率で計算する軽減税率を適用されます。

譲渡所得 税額
6000万円以下 譲渡所得×10%
6000万円超 譲渡所得×15%+600万円

3000万円の特別控除との併用が可能なので、3000万円の特別控除の適用を受けても譲渡所得が出ている場合は、10年超所有軽減税率の特例も受けられます。ただしこの特例を受けるためには確定申告が必要です。

10年超所有軽減税率の特例を受けるための条件は、家を売却した年の年始めの段階で家の所有期間が10年を過ぎているということです。また売却した過去3年間にこの特例を受けていないことです。さらに第三者に売却したことです。

特定居住用財産の買換え特例

特別居住用財産の買換え特例は、マイホームを新しい住居に買い替えた際に適用されます。一定の条件が当てはまれば、譲渡による利益の課税を将来に延長することが出来ます。

まず個人が所有する住宅で、売却した年の年始めの段階で所有している期間が5年を超えていることです。さらに居住用住宅に、所有者本人が住んでいることです。ただし、本人が単身赴任の場合はその家に住んでいなくても、家族が住んでいれば対象になります。その他、売却する人が売却の時にその家に住んでいない場合、住まなくなった日から3年目の12月末の間に売却するものなど様々な条件があります。

特定居住用財産の買換えの特例は、税金を非課税になるわけではなく、支払いを先延ばしにするだけなので注意が必要です。

損益通算で譲渡所得がマイナスでも節税

マンション売却時に譲渡所得がマイナスになっても、給与所得で年末調整を行っている人はマイナス分を給与所得と合算(損益通算)して、所得税や住民税を節税することができます。

制度を適用できる条件は、マンション売却で譲渡所得がマイナスで、さらに新しい家を住宅ローンを組んで購入する場合と、マンション売却金額がローンの残高より低い場合です。どちらも他の所得と通算が可能で、1年でマイナス分を相殺してくれなくても翌年以降3年間は繰り越して節税をすることができます。

税金を支払うタイミングと確定申告

マンション売却で発生する税金は、支払うタイミングがバラバラで、印紙税、登録免許税、消費税の3つは、手続きの都度支払うことになります。所得税と復興特別所得税は、確定申告をした時に一緒に支払い、住民税は確定申告をした年の6月から支払い義務が発生します。

もし譲渡所得があるのに確定申告をしないと、

  • 無申告加算税:元々支払う税金に15%加算
  • 重加算税:悪質な所得隠しで、元々支払う税金に35~40%の加算
  • 延滞税:納付が遅れた日数で税率が変わり、最大14.7%の加算

の3つが加算されます。マンション売却では登記の変更をするので、売却した事実を税務署は把握しています。マンション売却の結果が利益でも損失でも、確定申告をして損をすることはないので準備をしておきましょう。

マンション売却をするなら一括査定で手元に現金

ここまでマンション売却の税金について紹介してきました。それでは結局、節税も含めてマンション売却で手元に現金を残すには何から始めたらいいのでしょうか?

おすすめは一括査定を使って、マンションの売却先を探すことです。なぜ一括査定がおすすめなのか、2つのメリットから紹介します。

マンションを高額で売却できる

手元に現金を残す一番の手法は、マンションを高額で売却することです。マンションの査定価格は不動産会社によって100万円単位の差がつくことがよくあり、相場を知らずに近場の不動産会社で売却すると、大損をしてしまうことがあります。

一括査定を使うと、簡単な情報を入力するだけで、優良な複数の不動産会社に査定依頼を出せて相場調査ができます。査定価格から売却依頼をする不動産会社を絞り込み、担当に会って信頼できるか確認してから契約を結べば、納得できる価格でマンションを売却することができます。

売却プランで税金の支払いまで計算

一括査定で優良な不動産会社と出会えれば、次にマンションの売却プランを立てることになります。税金に詳しい担当者なら、譲渡費用や税金まで計算して売却価格を決めてくれるため、手元に残せる現金を最大限増やすことができます。

悪徳な不動産会社なら、売主には専門知識がないからと高額な査定価格で誘い込み、すぐに値下げを繰り返して売り抜こうとします。確定申告のフォローまでしてくれない場合もあるので、そもそも確定申告が必要なのかどうかの段階で迷ってしまうでしょう。その点、一括査定に登録されている不動産会社は、運営側の厳しい審査を通った優良会社なので安心して依頼することができます。

税金の制度を活用して賢いマンション売却

マンションを売却すると高額の税金が発生しますが、特別控除などの制度を活用すると節税することができます。税金の知識がないと損をすることになるので、計算方法や制度が使える条件をあらかじめ頭に入れておきましょう。

マンションを売却して利益が出た時に、確定申告を忘れてしまうと追加で税金を支払うことになります。忘れていた期間が長いと利益がほとんど税金の支払いで消えてしまいます。税金で失敗しないため、一括査定を使ってマンション売却を始めましょう。優良な不動産会社と出会えて、不安な税金の相談をすることができます。

また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。

参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!