マンション売却

投資用マンションを高く売却|タイミング・コツ・税金を知る

情報を集めて投資用マンションの売り時を見極めよう

投資用マンションをそろそろ売りたい、という人にとって、悩むのはマンションの最適な売り時ではないでしょうか。しかし、正解は1つではなく、「所有後5年以上経過している築10年未満のマンションは高くなりやすい」「価格は還元利回りに左右される」など、さまざまなポイントがあります。

また、この記事では、投資用マンションを上手に売却するため、査定額の計算方法や売り時の見極め方、売却後にかかる税金に至るまで、一連の流れも解説していきます。

投資用マンションを売却する流れ

投資用マンションの売却にかかる期間は、3ヶ月から半年以上と言われます。売却が成立し、物件引き渡しに至るまでの一般的な流れは、以下の通りです。

マンション売却の流れ
  1. 不動産一括査定
  2. 不動産会社の比較
  3. 現地調査・価格査定
  4. 不動産会社の決定・媒介契約の締結
  5. 売却活動
  6. 購入希望者との交渉・内覧
  7. 売買契約の締結
  8. 残代金の受け取り・物件引き渡し

不動産の売却はさまざまな手続きや、公的機関が発行する適切な書類を必要とします。そうした売却に重要な部分をサポートしてくれるのが不動産会社です。投資用マンション売却を成功させるには、最初に信頼できる不動産会社を見つけることから始めましょう。

投資用マンションの売却はタイミングが大事

「投資用マンションを一体いつ売るべきか?」という問いに対する答えは、その物件ごとに異なります。ここでは売却タイミングを見極めるための考え方を解説します。

売却額が購入額を超えても売り時とは限らない

不動産会社からの査定額を見て、投資用マンションを購入した時より高い値段が提示されると「今が売り時だ」と判断してしまいがちです。しかし本当に得になるかどうかは、細かな費用まで含めないと判断できません

この費用とは、あなたが投資用マンションを購入した時にかかった仲介手数料や不動産取得税などのことです。購入後すぐ売却する費用を含めて考えると、高く売れたとしても再び仲介手数料など費用の支払いを行うため、手元にほとんどお金が残らない可能性があります。

所有年数5年超で売却時の税金が安くなる

投資用マンションの売却で利益が出た場合、譲渡所得税が発生します。譲渡所得税は「その物件を売却した年の1月1日時点から数えて5年以上所有しているか?」という所有期間の違いによって税率が異なるのが特徴です。

  • 所有年数5年超=長期譲渡所得=税率約20%
  • 所有年数5年以下=短期譲渡所得=税率約39%

もし2,000万円の利益が出た場合、5年超所有していた物件なら税額は400万円ですが、5年以下の所有だった場合の税額は780万円です。税額が半分近く違うことを考えると、売却検討前に税理士など専門家と一緒に、所有年数をしっかり確認しておいたほうがよいでしょう。

築年数5年以上10年以下が売り時

マンションは築10年を過ぎたあたりから、どんどん価格が下がります。また、物件の状態も新築当時とは異なり、大きな修繕や経年劣化に伴う家賃の引き下げによって、売却価格も下がる可能性が高いです。

そのため、譲渡所得税が半額になる5年を過ぎ、10年くらいまでが高値で売却するにはちょうど良い時期です。また築10年未満という入居率が高い時期に購入できるため、購入希望者も現れやすく、高額売却も期待できます。

現在と5年後の売却利益を比較

今すぐ売却した場合と5年後に売却した場合、それぞれの利益に違いがあることに注目して比較してみましょう。まず売却額・ローン残高・キャッシュフローをそれぞれ比べて、トータルの利益を出すことが必要です。

不動産におけるキャッシュフローは、投資活動によって生じる現金の流れを意味します。

たとえば、売却価格が1億円で、5年後の価格が8,000万円、保有中は毎年税金を引いた後の収益が500万円ある物件を保有していたとして、売却タイミングに応じたトータルの利益を計算してみました。

今売却した場合 5年後に売却した場合
売却価格 1億円 8,000万円
経費(税金含まず) 500万円 500万円
ローン残高 8,000万円 5,500万円
売却時キャッシュフロー 1,500万円 2,000万円
保有中のキャッシュフロー 0円 2,500万円
トータルの利益 1,500万円 4,500万円

上記の表のようなケースの場合、トータルの利益が3,000万異なります。ローン残高を含めたトータル利益は意外と見落としやすいため、比較をしっかり行うことが重要です。

一年のうち買い手が付きやすい時期を狙う

買い手が付きやすい時期は、3月と9月、12月です。まず金融機関の決済時期である3月と9月は融資を受けやすくなるため、買主側も積極的に購入しやすい時期です。また、確定申告を控えた12月は、税金対策を検討する投資家からの需要があります。

注意点として決済月に買主側が融資を受けられるよう、決済月の1ヶ月前には売却活動を始める必要があります。不動産会社をどこにするか探すことなどを含めると、1月もしくは7月頃には売るための用意をスタートさせておきましょう。

投資用マンションの査定は収益還元法で行う

不動産の査定方法というと、不動産会社への依頼が一般的です。しかし投資用マンションの査定額は「収益還元法」という方法で自分でも算出可能です。

収益還元法の計算方法

投資用マンションと居住用マンションの違いは、所有による利益の発生、つまり家賃収入があるかどうかです。そのため、投資用マンションの査定額は、どれだけ利益を生むことができるかを判断する「収益還元法」で計算されます。

計算式は、下記のとおりです。

査定価格=(想定年間賃料 – 経費)÷還元利回り

還元利回りとは、マンション購入額に対する収益の比率です。たとえば1,000万円のマンションを購入した後、収益が100万円だとすれば還元利回りは10%となります。還元利回り高いほど、その不動産はリスクが高く価値が低いものとして扱われます。

還元利回りが下がれば不動産価格が上がる

還元利回りが下がると、不動産価値は高まります。想定年間賃料120万円、年間経費15万円の物件を所有していたとして、還元利回りが5%の場合と10%の場合で計算してみました。

還元利回り5% (120万円-15万円)÷5%=約2,100万円
還元利回り10% (120万円-15万円)÷10%=約1,050万円

このように、還元利回りが高い不動産であるほど、低い査定額と分かります。還元利回りは、不動産鑑定評価基準により決められます。また、賃料や築年数、マンションの状況や金利の変動などで還元利回りが変わってきます。

つまり、居住用マンションとは異なり、周辺地域の取引額が参考にならないのです。還元利回りが下がる要因として、最も影響を与えるのは金利です。そのほかには、次のようなものが挙げられます。

還元利回りが下がる要因
  • 空室割合などに基づく将来的な純収益の予想
  • 建物自体の修繕に対し合意が簡単に取れるか
  • マンションの規模
  • 築年数や耐震基準などマンションの性質
  • 借りている人はどんな人がいるのか
  • 管理体制やこれまでの修繕

また、査定額が高まる要因として、賃料の上昇が挙げられます。これは、単純に想定年間賃料が上がるためです。しかし賃料は物件の築年数とともに低下していくのが一般的であり、高くするのは至難の業です。

少しでも高く売るためのコツ

売却額が高ければ、それだけ売却時の純収益も多くなります。少しでも高く売る方法について解説します。

一棟売りの場合は空室をなくす

還元利回りが下がる要因の1つに、将来的な純利益が見込めるというものが挙げられます。マンションの劣化を防ぐことはできませんが、空室をできるだけ少なくしたり、魅力的な物件にしたりすることは可能です。

売却を検討する際は還元利回りを下げられるように、できるだけ空室をなくしておきましょう。満室の状態で売りに出せば、買い手からの注目も集まります。

金利の変動をチェックする

還元利回りが下がる要因として、最も影響を与えやすいのは金利です。中でも、国債など無リスクで安定した金融商品の金利が当てはまります。国債の金利が下がっているタイミングを狙うと、還元利回りも下がり、投資用マンションの査定額が高くなるのです。

近年は安定した金融商品の金利自体も下がり気味であり、投資用マンションの還元利回りも低くなっています。そのため還元利回りが高すぎるのは、売れない原因となります。

設備などの修繕を済ませておく

マンションは安全性の確保や設備の入れ替えなど、5年くらいの周期で大規模な修繕が必要です。この修繕を事前に済ませておくと、買い手にとっては購入後に用意すべき資金など不安要素が減り、購入意欲がアップします。

逆を言えば、修繕が必要なマンションは買い手にとって購入を躊躇する物件であり、還元利回りが上昇する要因です。適度な修繕をしておくことで、アピールポイントにもなります。

売却を待つ間も修繕は必須

タイミング的に売却が早いと判断した場合も、修繕を続けておくことが大切です。いざ売ろうと思った時、慌てて修繕を行ったとしても、そのための費用や期間がかかり、スムーズな売却の妨げとなります。

定期的な修繕は購入者へのアピールに繋がるため、状況を見つつ進めておきましょう。

マンション向けの一括査定サイトを利用

依頼する不動産会社によって、売却額は異なります。そこで一括査定サイトを活用して、自分が納得する売却戦略を提案してくれる不動産会社を見つけましょう。

中でもマンションや投資用マンション向けの一括査定サイトには、投資用物件を得意とする不動産会社を運営側が集めているため、自分でその不動産会社がマンション売却が得意か見極める手間が減ります。

また査定依頼を出すことで、不動産会社から自然とコンタクトを取ってもらえるため、特に不動産会社情報が少ない段階では便利です。

熱意ある担当者を探す

不動産売却において欠かせないパートナーとなるのが、担当営業者です。適切な不動産売買の知識と、より効果的な宣伝を実行してくれる相手を探すには、顧客目線で不動産売買を考えてくれる熱意ある担当者を選ぶのがおすすめです。

この時も、一括査定サイトを利用して得た情報を活用しましょう。

ネット上で査定依頼をし、不動産会社を絞り込んだら、次はその会社に訪問査定を依頼します。訪問査定は実際に投資用マンションの状況を営業担当者が確認し、より正確な売却予定額を提示する査定のことです。担当者がどのような人物か、しっかりチェックできるタイミングでもあります。

一括査定サイトを上手に活用し、不動産会社と担当者を厳選することも、投資用マンションを高く売るためには欠かせません。

仲介を依頼する不動産会社の選び方

不動産会社は大手にしておこう、と安易に考えてはいませんか。自分のマンションの性質に応じた不動産会社を選ぶことが、最も重要です。

大手より地域の中小不動産がおすすめ

投資用マンションの価格は金利に影響を受けるため、常に一定ではありません。しかも売却額が利益に直結するため、投資用マンションにおける査定は居住用不動産に比べて重要であり、さまざまな不動産会社から査定を受けたうえで決めることが大切です。

査定を依頼する不動産会社を大手と中小、どちらが良いか悩んでいる人も多いかもしれません。実際のところ、どちらの不動産会社も不動産物件情報システムのレインズに登録しているため、成約率に大きな差はありません

一方で中小不動産会社と大手には、広告費と顧客数に差があります。中小不動産会社は広告費などが抑えめであり、仲介手数料の値引きに応じてくれることもあります。つまり、売却にかかる諸経費を抑えやすいのです。

また、担当者一人辺りの顧客の数が大手に比べて少ないため、一人一人にかける時間も多くとりやすく、綿密な売却活動が必要になる投資用マンションの売却に向いているといえるでしょう。

マンションの仲介が得意な不動産会社を選ぶ

中小不動産会社の中にも、それぞれの得意分野があり、物件の種類によっては経験が浅い分野もあります。また、投資用マンションの売買では大きなお金が動くため税金も高くなりやすく、税制に詳しい専門家とやり取りができると安心です。

できるだけ安定した取引やスムーズな売却を実現するためにも、投資用マンションの取引実績が豊富な不動産会社を見つけましょう。不動産会社の資料やホームページ、実店舗で主に取り扱っている内容を調べられます。

複数の仲介業者に見積もりを依頼する

中小不動産会社の目星がついたら、その中から少なくとも3社には見積もりを依頼しましょう。複数の不動産会社で見積もりをとることにより、価格の適正が見えてくるだけでなく、見積もりを受けた時の対応や会社の特色も比較できます。

複数の不動産会社へ簡単に見積もり依頼する方法として、一括査定サイトがあります。一括査定は無料で使えるだけでなく、たとえばリガイドのように投資用物件の査定やマンションを目的としたサイトがおすすめです。

投資用マンション売却にかかる税金や費用

売却にかかる費用は仲介手数料だけではなく、その後に支払う税金もあります。ここでは収益が発生した場合の税金について解説します。

利益が出たら発生する譲渡所得税

売却して譲渡所得がプラスの場合のみ発生するのが、譲渡所得税です。譲渡所得は、マンション売却額から、マンション購入額と税金、諸経費を引いた金額を指します。譲渡所得税は確定申告をしたうえで、適切に納める必要があります。

しかし譲渡所得全てが対象とはならず、特例控除が使用できればその分を引いた課税譲渡所得に対して発生するため、正確に計算することが必要です。自分で計算することも可能ですが、必要に応じて税理士など税の専門家へ相談しましょう。

自分で計算する場合の式は「譲渡所得税=譲渡収入-(取得費̟+諸費用)=譲渡所得×税率」です。

譲渡収入 取得費 諸費用
マンション売却額 マンション購入額
購入時の税金(印紙税や不動産取得税、登記)
購入時の仲介手数料
司法書士への報酬
減価償却
売却のための仲介手数料、登記費用
印紙税

建物は年数に応じて劣化するため、その分価値が下がります。減価償却といい、投資用マンションの場合は残りの耐用年数に応じて算出します。取得費からは、この減価償却費を差し引いておくことがポイントです。

マンションの減価償却=購入価格×0.9×2.2%×築年数

また、所有期間によって税率が変わります。所有期間は「購入した年月日から数えて売却した年の1月1日時点の年数」で判断されます。2014年2月19日に購入し、2019年2月19日に売却した時点では5年ですが、2019年1月1日時点から数えると5年未満です。数え間違いがないよう注意しましょう。

譲渡所得税種別 計算式 所有期間
短期譲渡所得 譲渡所得×税率(約39.63%) 5年未満
長期譲渡所得 譲渡所得×税率(約20.315%) 5年以上

注意点として、譲渡所得税は申告分離課税であり、他の所得税との合算はできません。ただし、2つのマンションを売却して2,000万円と̠̠-2,500万円だった場合は、この2つの売却額を合わせることができます。すると-500万円となり利益が出ないため、譲渡所得税は発生しません。

譲渡所得税のシミュレーション

実際に譲渡所得税がいくらかかるのか、投資用マンションの例でシミュレーションしてみましょう。

取得から8年目、築10年の投資用ワンルームマンションを、1億円(建物:5,000万円、土地:5,000万円)で売却した。譲渡費用には印紙税3万円、仲介手数料が300万円かかった。購入時の金額は8,000万円(建物:3,000万円、土地:5,000万円)、印紙税は3万円、仲介手数料が200万円であった。

まず減価償却の計算を行いましょう。土地部分は変わらないため、建物に対する計算のみ行います。

  • 3,000万円×0.9×2.2%×10=594万円
  • 5,000万円+3,000万円+3万円+200万円-594万円=7,609万円=取得費

この取得費を「譲渡所得税=譲渡収入-(取得費̟+諸費用)=譲渡所得×税率」の計算式にあてはめます。取得から8年が経過しているため、今回は長期譲渡所得の税率を用います。

  • 1億円-(7,609万円+303万円)=2,088万円
  • 2,088万円×20.315%=424万1,772円

計算の結果、424万1,772円が税額であると分かりました。

同じ不動産がないからこそ専門家に相談

注意点として、この計算は2019年4月時点の制度によるものであり、なおかつ仲介手数料は上限いっぱいの満額を用いています。他の年度に替わって制度が切り替わった場合や、取引に応じた仲介手数料によって、同じ売却額でも税額が異なる可能性は大いにあります。

またワンルームのみ投資用に保有している場合は、土地の値段を加味しない計算となります。同じ不動産が1つとしてないように、自分の不動産にとって適切な税額を求める際は、個別の条件を整理して計算することが大切です。

条件が込み合っている、取得費が不明など、分からない点が多い場合は無理に計算せず、損を避けるためにも税理士に相談してみましょう。不動産会社に相談すると、税理士を紹介してもらえることも多いため、一人で考え込まないことも大切です。

売却額により変動する印紙税

売買契約書の作成に必要な印紙税は、売却額により変動します。印紙税は、売買契約書が正しいことを保証してくれる、法律の運用などに対して支払う税金です。平成26年4月1日から平成32年(2020年)3月31日までの間は軽減税率が適用されるため、本則税率に対し約半額となっています。

不動産の価格 軽減税率
500万超1,000万以下 5,000円
1,000万超5,000万以下 1万円
5,000万超1億円以下 3万円
1億円超5億円以下 6万円

抵当権の解除に必要な登録免許税

投資用マンションを購入するためにローンを組んだ人は、残高を返済する必要があります。加えて金融機関側から残高回収ができなかった場合に備え、購入マンションを担保にした抵当権が設定されているため、これを解除しなくては売れません。

ローンの支払いが終了しても、抵当権は自動的に外れないため、投資用マンションのある地域を管轄する法務局で登記を行う必要があります。この時必要なのが、登記免許税です。

登記手続きは司法書士など専門家に依頼することが多く、その報酬も費用としてかかります。一般には5万円前後かかるとされますが、手続き内容や司法書士によって異なるため、きちんと確認しましょう。

建物部分に課税される消費税

投資用マンションを売却した場合、売主が消費税を納税する義務があります。たとえば土地に1,000万円、建物に500万円という価格がついたとします。消費税は建物のみで土地には課せられないため、消費税を含めた買主から受け取る金額は以下の通りです。

1,000万円+500万円×8%=1,540万円

消費税納税のために、消費税分を忘れずに買主から受け取りましょう。ただし投資用マンションを所有する個人事業主や法人になっていたとしても、マンションを売却した年の2年前の課税売上高が1,000万円以下の免税事業者であれば、納税義務はありません。

不動産会社への仲介手数料

不動産会社へ支払う仲介手数料は、成功報酬であり、成約時のみ支払うお金です。法律上、下記の計算式に従い、売却金額に応じて手数料の上限額が決められています。一般的に、売買契約が締結されたときに半分、物件引き渡し時に残りの半分を支払います。

ただし下限額は決まっていないため、不動産会社との交渉次第で安くできます。たとえば3,000万円で売れた場合、上限が103万6,800円です。この中からチラシの代金など宣伝費用が出るため、交渉するタイミングは不動産会社と契約を結ぶ前です。

売却額 仲介手数料の計算式
200万以下の場合 売却額×5%=仲介手数料の上限
200万超400万以下 売却額×4%+2万=仲介手数料の上限
400万超 売却額×3%+6万=仲介手数料の上限

マンション売却後の確定申告の手続き

確定申告は投資用マンションの売却に必須の手続きです。必要な書類や申告方法をおさえておきましょう。

確定申告の手順

確定申告は、所得税を正しく納めるための手続きです。そのため誤った確定申告や確定申告を無視することは、損の元になります。確定申告をするまでの手順は、簡単に言うと次の3ステップです。

確定申告の手順
  • ①確定申告に必要な書類用意
  • ②確定申告書作成
  • ③確定申告書や関連書類を税務署に提出

この時、必要な書類は自分自身が用意すべきものと税務署やそのホームページから取得する書類、そして法務局から発行してもらう書類の3つに分かれます。

自分で用意する書類 税務署からもらってくる書類 法務局から発行してもらう書類
・不動産売却時・購入時それぞれの媒介契約書
・仲介手数料や印紙税、司法書士費用など不動産売却に関する領収書
・確定申告書B様式
・分離課税用の確定申告書
・譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)【土地・建物用】
登記事項証明書(登記簿謄本)

それぞれ記入を行いますが、不明な点は税務署もしくは申告会場で相談すれば説明してくれます。毎年2月15日~3月15日の間に申請する必要があるため、その時期になると申告会場は非常に込み合います。早めに用意して、申請の準備を進めましょう。

青色申告は事前に手続きが必須

確定申告には青色申告と白色申告の2通りがあり、高い節税効果を持つ青色申告を選びたいという人も多いでしょう。しかし青色申告は、申告したい年の前年3月15日までに税務署へ届け出を出す必要があります。

たとえば2019年の確定申告で青色申告を使うには、2018年3月15日までに青色申告承認申請書を提出しておかないといけません。投資用マンションを所有している人で、まだ手続きをしていない人は、早めに済ませておくことをおすすめします。

ネットで申告も可能

国税庁の「e-Tax」サービスを利用すると、ネットでも申告が可能です。ソフトをインストールした後、カードリーダーとマイナンバーカードを利用した方法や、税務署からIDとパスワードを発行してもらって使う方法があります。

どちらにせよ、準備にやや手間やお金がかかってしまいますが、一回設定すれば書面提出よりスピーディーです。税金の還付手続も早く完了するほか、24時間利用なので利便性も高いため、今後も確定申告を行うのであれば、用意しておいて損ではありません。

また税理士に代行を依頼して、お金で時間を買うという方法もあります。費用の相場は4~5万円、タイミングによっては10万円近くなることもあります。この費用を支払っても問題がないくらい利益が出ていれば、検討してみましょう。

クラウド会計ソフトで手間を省く

ネット上にはクラウド会計ソフトも数多くあり、1ヶ月毎の支払いで使うこともできます。自分自身で計算をする必要がなく、必要事項を記入すれば書類も自動的に制作してくれるため便利です。情報入力後、e-Taxと連動して申請できるもの、スマートフォンのアプリだけで確定申告を済ませられるものもあります。

またクラウド会計ソフトは、税理士に確定申告代行を依頼しやすいのもメリットです。売却時の情報などを簡単に税理士と共有できるため、ネット上でやり取りを済ませることもできます。

売却のタイミングを逃さないようにしよう

株式投資などと比べると、不動産投資はリスク分散が難しく、その分売却のタイミングにはよりシビアになる必要があります。常にアンテナを高くして、還元利回りの変化やマンションの需要などを見極めていきましょう。

また、売却するまでの間どのようにマンションを管理してきたかが、売却額に影響します。「まだ売却すべき時期ではない」と考えたとしても、適切な修繕を心掛けたり、入居者が途切れないように空室対策をしたりすることも大切です。

また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。

参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!