不動産売却の流れの中で注意しておきたいポイントを理解する

不動産売却で注意しておくべきこととは

不動産売却をしたことがない人は、売却を進めるにあたり、どのようなところを注意すべきなのかわかりません。さまざまある注意ポイントを理解することで、円滑に売却活動を進行できます。

このページでは、そんな不動産売却で注意しておくべきことについて紹介していきます。具体的には、見積もり依頼などの売却活動前、売却活動中、売却活動後の確定申告について取り上げていきます。

売却活動前の注意と確認事項

まずは、売却する前にチェックすることを挙げていきます。相場の確認、見積もりのコツ、仲介手数料や住宅ローンなど。こうした売却活動前の注意点と確認事項を理解して、失敗を防ぎましょう。

事前の相場把握をしておく

不動産を売る前に、まずは相場を把握する必要があります。なぜ必要なのかと言えば、見積もり依頼して、その査定額が適正なのかどうか判断するためです。相場感をつかんでおかないと、損してしまう可能性があります。では、どのように相場を調べれば良いのでしょうか。

もっともオーソドックスな方法は、類似した物件を不動産ポータルサイトで見つけ出すことです。不動産流通機構による「レインズマーケットインフォメーション」では、ポータルサイトとは異なり、売買された金額のチェックが可能です。アンケートを元にした国交省の「土地総合情報システム」でも、取引価格を調べられます。自分に合った方法で相場を把握しましょう。

見積もりは複数社から

相場を調べた後は、不動産業者に査定依頼を出します。見積もりは1社だけではななく、複数の業者から取るようにしましょう。会社によって金額が一定ではありませんので、比較するためにも、複数社に査定依頼してください。また、あまりにもたくさんの業者に依頼してしまうと、わかりづらくなってしまいますので、3~5社程度がおすすめです。

査定額を比較する際、高い金額を提示してきた業者を選びがちですが、「査定額=成約価格」とは限りませんので、注意が必要です。契約するために査定額を高くして、後で価格を下げる業者がいる可能性もあります。不動産一括査定サービスを利用すれば、1社1社に見積もりを取ることなく一気に査定依頼可能です。自分に合った業者を見つけてください。

仲介手数料には上限があることを知っておこう

不動産会社には契約が成立した時に仲介手数料を支払います。契約時、引渡し時と2回に分けて支払うことが基本ですが、仲介手数料は法律によって上限額が定められています。下限に決まりはありませんので、会社によっては半額や無料にしているところもあります。

税込みの売買価格 計算式
200万円以下 5%
200万円オーバー400万円以下 4%+2万円
400万円オーバー 3%+6万円

住宅ローン残債の有無

売却したい不動産に、住宅ローンが残っている場合は売れません。ローンを組む時、不動産を担保にすることを「抵当権」と言いますが、売却する際には、抵当権の抹消手続きが必要であり、そのためにはローン完済が必須です。ローンの残りを不動産を売った金額で返済することも可能ですが、できなければ売却しない方が良いでしょう。

会社の規模だけで不動産会社を選ばない

不動産を売る時、契約する不動産会社の選定は非常に重要です。多くの人が大手企業を選びがちですが、業者が意図的に不動産情報を制限して、売り手と買い手双方から仲介手数料を取る「囲い込み」を行うことがあります。

「囲い込み」は、売り手にとってメリットはありません。いずれにせよ中小企業を意識しつつ、会社規模や知名度だけで業者を選ばないようにしましょう。

売却活動中における注意点

不動産を売っている最中に気を付けることは契約書の内容です。物件情報や支払い方法など、契約に関するさまざまな情報を載せるものであり、細かくチェックすることをおすすめします。引っ越し時期にも気を遣いましょう。

一度締結された契約は簡単に解除できない

売買契約する際、契約書が必要になります。内容に明確な決まりはありませんが、後でトラブルに発展しないように、事前に中見をチェックしておきましょう。基本的な内容は、物件について、金額、支払い方法、引き渡し時期、瑕疵担保責任、違約金、特約事項などです。締結後の解除は難しいので、契約内容の隅々まで確認してください。

特に確認しておくところは、瑕疵担保責任についてです。売主がシロアリや雨漏りなどの欠陥に対して責任を持つことになり、契約書に記載がなければ、瑕疵担保責任1年間が適用されます。しかしながら、期間は事前に決められますし、欠陥を知っているのであれば正直に伝えましょう。

売主の契約解除は手付金が倍返しとなる

契約時、買主から手付金の支払いがあります。証約手付、解約手付、違約手付と3つの種類があり、相場は成約価格の5~10%程度です。もし、売主の都合で契約解除した場合、手付金の倍を支払う可能性もありますので、注意が必要です。

引っ越しは引渡し前に済ませておこう

引き渡し前に、引っ越しを終えることが基本です。引き渡しでは、売却代金をもらい、所有権を移転します。すぐに引っ越しできない人は、引き渡し猶予特約を契約の際にとりつけましょう。この猶予があれば、売却する物件に1週間程度住むことができ、新たな住居を探せます。

不動産売却後の確定申告で注意すること

不動産を売った後に注意すべきことは、確定申告です。利益が出た際には、必ず確定申告しなければなりません。利益の有無を判断するためには、計算式がありますので解説します。

売却後に利益が出たら確定申告しよう

不動産売却後の利益に定められた税率を掛けることで、住民税と所得税が決定されます。利益の計算式は、成約した価格から、物件に購入に関する費用、売却に必要だった費用を引きます。さらに、一定の条件をクリアすれば受けられる特別控除も差し引きましょう。マイホームを売る際、3,000万円の特別控除がありますので、利益が出ることはあまりありません。

損失が出ても申告はしておこう

利益が出ず、損失になった場合でも税務署から連絡が来る可能性がありますので、契約書などは保管しておきましょう。また、条件をクリアすれば、繰り越し控除なども可能です。

申告期限は短いので注意

確定申告する時期は、2月16日~3月15日と決められています。この間に申告しなければ、無申告加算税が加算され、税率がアップします。また、所得を隠すなど、申告する必要があるにもかかわらずしていない場合は、重加算税が加わります。無申告加算税よりも税率が高くなりますので、注意が必要です。他にも延滞税があり、さらに納付することになります。

「確定申告のやり方がわからない」「確定申告している時間が取れない」という人は、税理士に相談しましょう。税理士は、税金のプロフェッショナルであり、書類準備や申告書作成など、確定申告を代行してくれます。ただし、10万円近くかかってしまうケースもあり、できる限り費用を節約したい人は自身で行うようにしましょう。

注意点を把握してスムーズ売却活動を目指そう

不動産を売る前には、相場をチェックして複数業者から見積もりを取ります。住宅ローンが残っている場合、売却できませんので、完済を目指してください。不動産会社に支払う仲介手数料についても知識を深めておきましょう。売買契約書の内容には、必ず目を通して、自分が不利にならないように調整してください。

不動産売却後は、利益が出た際に必ず確定申告を行います。怠ってしまうとペナルティがありますので、忘れないようにしましょう。こうした注意点ポイントを頭に入れ、円滑に売却を進めてください。