不動産の売却を考え始めたら、まず最初に行うのは査定でしょう。不動産業者は星の数ほどありますし、一括査定サイトも多く、どれを使ったらいいか悩んでしまいます。依頼する前に、不動産業者の評判を知ることができたら良いですよね。この記事では、多くの不動産業者の中でも、顧客満足度を追求していると噂のソニー不動産についてまとめたいと思います。
まずは、実際に利用した人の口コミを調査して、ソニー不動産のメリットやデメリットを洗い出します。また、その特徴を踏まえて、どんな人にソニー不動産がおすすめできるかをご説明します。
ソニー不動産の口コミから見えるデメリット
評判からそのサービスを知るためには、メリットとデメリットをセットで確認することが大切です。まずは、よくない口コミから見えてきた、ソニー不動産のデメリットや特徴を確認してみましょう。
対応している物件や地域が狭い
ソニー不動産は、対応可能なエリアを絞って不動産売却の仲介業を運営しています。2019年2月現在、対応可能なエリアは、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫のみとなっています。それ以外のエリアの物件は、相談ができません。そのため、対象エリア在住の人以外には、あまり認知度も高くないようです。
<口コミ>
- ソニー不動産を使おうと思ったけれど、対応エリア外の物件だったから使えなかった
- 地方にある物件の売却を考えていたが、1都3県のみ(※当時)の対応とわかり断念した
エージェントは内覧の立ち合いをしない
不動産売却の際は、購入希望者が不動産を実際に確認(内覧)します。その際、一般的には不動仲介業者の担当営業(エージェント)が立ち会いますが、ソニー不動産では、内覧の立ち合いは売り主のみで担当する仕組みになっています。内覧時には、買い手側からの細かい疑問にも答えなければなりません。うまく答えることができなかった、負担だった、と言う意見もありました。
<口コミ>
- 内覧の立ち合いを自分がすることになってしまい、上手く質問に答えられなかった
- 内覧を売主自ら担当しなけらばならないと知り、手間もかかり正直負担だった
エージェントとじっくり向き合えない
ソニー不動産は片手仲介の仕組みを採用しているため、利益を出すために、両手型の仲介と比べて多くの物件を売却しなければなりません。一人ひとりの営業担当者も、多くの案件を抱えている場合が多くなります。そのため、利用者の声として、密な対応をしてもらえなかったというものがありました。
<口コミ>
- 売却成立までエージェントから途中経過の連絡がほとんどなく不安だった
- 担当者の方が案件を抱えすぎていて、とにかく忙しく、意思疎通がうまくいかなかった
エージェントの当たりはずれがある
ソニー不動産は、運営が開始されてから日が浅く(2014年サービス開始)、全ての社員に教育が行き届いていない可能性があります。また、これはソニー不動産だけではなく、経験が少ない社員に当たってしまった場合には、営業力や信頼度で不満を感じることもあるでしょう。
<口コミ>
- エージェントによって対応や営業努力に差を感じ、エージェントが変わってからは契約がスムーズに進んだ
- 担当者の営業力が弱かった
査定金額は目安でしかない
口コミを確認していると、査定金額よりも実際の売却金額が下がってしまった、というものを見つけました。不動産査定は、始めにその不動産の情報から「机上査定」を行い、のちに担当者が実際に物件を訪問をして、より詳細な「訪問査定」を行います。机上査定のときにはわからなかった部分に、訪問査定でマイナス部分が見つかるなどして、査定額が下がる場合はあるのです。
また、実際に売却活動を始めてみたらなかなか売れず、査定時の金額よりも値引きをしなければならないこともあります。査定金額はあくまで”目安”だと考え、場合によっては実際の売却額と差額が出ることを覚えておきたいところです。
<口コミ>
- 当初の査定金額よりも数百万安く売却しなければならなかったので不満
ソニー不動産の口コミから見えるメリット
ここからは、ソニー不動産の口コミから見えてきたメリットをご紹介します。片手仲介であることが特徴的なソニー不動産ですが、その仕組みによって、幾つかのメリットが発生しているようです。
エージェントが売却に専任してくれる
ソニー不動産の特徴の一つは、片手仲介で「売却専門」であるということです。一方で、日本の大手不動産会社は、両手仲介の仕組みを採用しているところがほとんどです。両手仲介とは、不動産の売り手側と買い手側の仲介をどちらも同じ不動産会社が担当し、双方から手数料をとるビジネスモデルです。
両手仲介の場合、ときに買い手側の希望が優遇され、物件の値段を下げるように交渉されることもあり、売り手側が損をしてしまうことがあります。ソニー生命は片手仲介で、仲介料を売り手からしか受け取らないため、売り手側に親身になってくれます。買い手からも仲介料を受け取る業者と違い、買い手を優遇した値引き交渉などもなく、高値で売れる傾向があると言えるでしょう。
<口コミ>
- 片手仲介とわかっていたから、安心して相談できた
- とにかく売主の立場になって対応してくれ、売却金額にも満足した
仲介手数料を安くできる
ソニー不動産の魅力の一つに、仲介手数用の割引がしやすい点が挙げられます。仲介手数料が安く抑えられるかどうか、というのは不動産会社を選ぶ際に、多くの人が気にするポイントでしょう。宅地建物取引業法により、不動産仲介会社が受け取ることができる仲介手数料には、決まった上限があります。
この上限以下であれば、その仲介料は不動産業者が個別に決めることができ、割引も可能です。しかし、不動産業者によって割引交渉は嫌な顔をされることがあります。ところがソニー不動産にはあらかじめ割引制度があり、最大5万円割引ができるようになっています。
<口コミ>
- 他の不動産業者で仲介手数料の交渉をしたら嫌な顔をされたけれど、ソニー不動産なら割引制度があり気軽に交渉できた
囲い込みがないから売却先が見つかりやすい
ソニー不動産は片手仲介のため、「囲い込み」が発生しません。囲い込みは、両手型の仲介会社に多く発生する問題ですが、複数の買い手側仲介業者から問い合わせがあった際に、不動産会社の都合で1社だけと優先して商談をすることです。この場合は自社の購入部門のことが多く、先に情報を公開したり、他の仲介会社の商談をストップするなどし、自社の購入部門で優先的に売却できるようにする動きです。
ソニー不動産は、問い合わせがあった全ての買い手側の仲介業社に対応し、理由をつけて問い合わせを断ることがありません。そのため、スピーディーに、または高値での売却が可能になることがあります。
<口コミ>
- 契約し募集を開始してからすぐに、内覧希望者が複数人見つかった
根拠のある査定金額を出してくれる
口コミでは、「ソニー不動産の査定は、根拠が明確で納得感がある」いうものもありました。不動産業社によっては、仲介の媒介契約を結びたいがために、根拠が薄いにもかかわらず高い査定額を出してくる悪質な会社もあります。一方で、ソニー不動産は、なぜこの査定額なのか、相場観を踏まえて根拠があるものを提案してくれたという声が目立ちました。売り手の要望をそのまま反映させるのではなく、根拠があり現実的なものに落とし込んで売買戦略を立てる点が好感が持てるでしょう。
<口コミ>
- できるだけ高い値段で売りたかったが、根拠のある丁寧な説明があり、納得の値段設定ができた。
マンションなら相場を即確認できる
ソニー不動産には、マンションAIレポートという最新のAI技術を生かしたWEBサイトがあります。このマンションAIレポートを使えば、細かい条件を設定して相場をその場で簡単に調べることができます。ソニーグループの最新のAI技術を使うことで、より詳細にマンションの価値や、売却推定価格を割り出すことが可能です。
<口コミ>
- 相場の目安を調べるのに、わざわざ査定依頼をださなくてもよかった
評判から見るソニー不動産の利用がおすすめな人とは
口コミからわかった、ソニー不動産のメリットとデメリットの一覧をまとめています。売却専門の片手仲介であることや、エリアが限られていることなど、他の不動産一括査定サイトや、不動産仲介会社とは違う特徴が幾つかあるのがわかります。
メリット | デメリット |
・売却専門なので、親身になってくれる
・仲介手数料を割引出来る ・囲い込みがないので早く買い主が見つかることも ・査定金額に根拠がある ・マンションであれば最新のAI技術で相場がわかる |
・対応エリアが都心部のみ
・内覧の立ち会いなし ・エージェントが忙しすぎて連絡が密ではない ・エージェントの質にばらつきがある ・査定金額と売却金額に乖離があることも |
ここからは、ソニー不動産の特徴やメリットデメリットを踏まえ、どんな人にソニー不動産の仲介がおすすめかをご説明します。
売り手の立場に立った営業に依頼したい
100%売り手側に立って仲介をしてくれる会社に依頼したいのであれば、ソニー不動産がおすすめです。先ほどご説明したように、ソニー不動産は片手仲介の売却エージェント制度を導入しています。海外では片手仲介が基本ですが、日本ではいまだ多くの大手不動産仲介が両手型を採用しています。
両手側だと、どうしても買い手の要望を聞かなければいけない場面や、知らないうちに不動産業者の囲い込みが発生していることがあるのです。この仕組みは、不動産会社にとっては得があっても、売り主にとっては損になってしまうともあります。ソニー不動産であれば、片手仲介で100%売り手側に寄り添った提案をしてくれます。不動産業者の仕組みで損をしたくない、寄り添った提案をしてほしい、そんな方にはソニー不動産が特におすすめです。
売却物件がサービス対応エリアにある
ソニー不動産は、他の一括査定サービスや大手不動産仲介などと違い、全国対応はしていません。対応エリアは2019年2月時点で、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)と、関西の一部(大阪府、兵庫県)です。これから順次拡大予定ということですが、これからすぐに売却活動に入りたい人は自分の不動産が、対象エリア内にあるか確認しましょう。
一方で、エリアが限定されているということは、売却実績が積み上がっていてそのエリアに強いとも言えます。もし対象エリアの中に物件がある人は、ソニー不動産を検討してみることをおすすめします。
高く早く物件の売却をしたい
ソニー不動産はより高く、早く売却できることを目指しています。例えば、売却したい不動産の広告掲載量が最大になるように、囲い込みなどの制限なく幅広く不動産情報を紹介しています。これによって、買い手側の仲介業者に情報が滞りなく公開され、結果として、購入希望者が早く見つかるようになります。
実際にソニー不動産を利用した人の口コミからも、早く売れた、思ったより高く売れたというものがありました。他の不動産業者を利用して長い間売れていない不動産をお持ちの人や、高く早く物件売却したい人は、一度ソニー不動産で査定を受けてみてはいかがでしょうか。
おすすめの一括査定サイト3選
サイト名 | 利用者数 | 対象エリア | 提携会社数 | 同時依頼数 |
イエウール | 1,000万人 | 全国 | 1,700社 | 6件 |
イエイ | 400万人以上 | 全国 | 1,700社以上 | 6件 |
リビンマッチ | 440万人 | 全国 | 1,400社 | 6件 |
イエウール:全国1,700社以上に対応
地方・地域密着型の中小規模不動産業者にも対応しているので、都市部以外に所在しているマンションや一戸建てなどの不動産を売却したい人におすすめです。
利用者数 | 1,000万人 |
対象エリア | 全国 |
提携会社数 | 1,700社 |
同時依頼数 | 6社 |
取引件数 | 非公開 |
顧客満足度 | 98% |
運営会社 | 株式会社Speee (Speee, Inc.) |
サイト内では一戸建てや土地など、物件の種類別に売却手順の説明も掲載されています。しつこい勧誘があったなど、評判の悪い不動産会社は登録から外されているので安心です。
イエイ:お断り代行サービスを提供
大手不動産会社だけでなく、地域に密着した地方に強い不動産会社への査定も一括で依頼できます。
利用者数 | 400万人以上 |
対象エリア | 全国 |
提携会社数 | 1,700社 |
同時依頼数 | 6件 |
取引件数 | 1,000件以上 |
顧客満足度 | 97% |
運営会社 | セカイエ株式会社 |
都心部だけでなく、地方の物件を売却したい人にもおすすめです。また、査定を依頼した不動産会社からの営業連絡を断りたい際に、代わりに断ってくれる「お断り代行」サービスがあるため、営業電話を断りにくい人におすすめです。
なお、依頼先の不動産会社は自分で選べる仕組みとなっています。
リビンマッチ:利用したいサイト第1位
都道府県別に、このサイトに登録している不動産会社の情報をあらかじめ調べることができ、その中から売却査定実績の多い不動産会社を選べることが特徴です。
利用者数 | 440万人 |
対象エリア | 全国 |
提携会社数 | 1,400社 |
同時依頼数 | 6件 |
取引件数 | 14万件(年間) |
顧客満足度 | 98% |
運営会社 | リビン・テクノロジーズ株式会社 |
全国展開しているような大手の不動産業者ではなく、どちらかと言えば地域に密着した中小規模の不動産会社の登録が多いので、相続などによる地方の不動産の売却を考えている人におすすめです。
ソニー不動産の評判は担当してくれる営業次第
ここまで、ソニー不動産の口コミからメリットやデメリットを確認してきました。さまざまな口コミがありましたが、担当してくれた営業によっても口コミの評価が分かれるようです。不動産仲介は、担当エージェント(担当営業)が、信頼できる人物で営業力があるかどうかがとても大切です。良い担当者に当たることが成功の鍵と言っても過言ではありません。
口コミでは、ソニー不動産の、片手仲介の仕組みや取り組み自体は信頼できる、という評価も多く見受けられました。まずは、一度査定を依頼してみて、担当者が信頼できそうな人かどうか確認をしてから判断をすることをおすすめします。
また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。
参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!