不動産売却の基礎知識

不動産売却一括査定サイト10社を比較!選び方も紹介

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安心の実績がある主要サイトを比較してみよう

売却する不動産の価格を知りたいときは、不動産会社の一括査定サイトがおすすめです。このサービスは、ネット環境があればいつでもどこでも利用でき、しかも無料。査定額を比較することで、適正価格を検討しながら会社を選ぶこともできます。

そんな不動産会社の一括査定サイトについて、さまざまな角度から解説していきましょう。一括査定サイトの特徴だけではなく、おすすめのサイトを運営している会社や、選ぶときの注意ポイントまで網羅します。所有している不動産を手放したい人は、参考にしてみてください。

不動産一括査定サイトについて

はじめに不動産一括査定サイトとはどういったサービスなのか、そして、なぜ利用すべきなのか見ていきましょう。併せて、デメリットと解決策についても触れていきます。一度も利用したことがない人などは必見です。

不動産一括査定サイトとは

査定を依頼する際、もっともオーソドックスな方法は、ひとつひとつの不動産会社を、みずからの足で探すことです。しかしながら、そんな時間的余裕のない人におすすめできるサービスが、不動産一括査定サイトです。売りたい不動産がある際、一括でさまざまな業者に査定依頼できるため、時間も手間もかかりません

不動産一括査定サイトは、さまざまな企業がリリースしているサービスですが、それぞれで特徴や参加している不動産会社の数、不動産の種類が異なります。自分にマッチしているのはどのサイトなのか、判断して活用するようにしましょう。

なぜ一括査定サイトを利用するべきなのか

不動産一括査定サイトをおすすめできる理由は、不動産会社の査定額は、会社ごとに異なり、ひとつの会社だけでは、適正価格を把握できるとは限らないからです。

さまざまな不動産会社が参加している一括査定サービスだからこそ、相場価格を理解できるようになっており、しかも手続きはあっという間。相場価格や査定額を知ったうえで売却を依頼する不動産会社を選ぶことができます。

括査定サイトのビジネスモデルとは

不動産一括査定サイトは、自社のサイトに不動産会社の加入を増やし、運営会社が不動産会社に対して顧客(売手)を紹介することで、顧客紹介料として約6,000円~約10,000円程度の費用を徴収したり、広告料を収入源として運営されています。

したがって、不動産一括査定サイトの不動産会社の提携数とは、不動産一括査定サイトで収益をあげるための営業施策でもあり、必ずしも厳選された不動産会社ばかりであるとは限りません。こうした一括査定サイトのビジネスモデルも理解したうえで、利用することが前提となります。

括査定サイトのデメリットと解決策

不動産一括査定サイトには、いくつかデメリットもあります。まず査定額は、あくまでも入力した情報から算定した査定額の参考価格であり、実際にその金額で売却できるとは限りません。そして、不動産売買では、成約に至るまでを考えると、値下げを含めた価格交渉がつきものです。

付け加えると、より妥当性のある査定額を求めるのであれば、一括査定ではなく、訪問査定を依頼しましょう。訪問査定ならば、所有している不動産をプロフェッショナルが実際に見に来て、適正価格を導き出してくれます。正しく賢く売買したい人には、訪問査定がおすすめです。

不動産一括査定サイトの2つ目のデメリットは、営業の電話が頻繁にかかってきてしまうことです。できるだけ通話を避けたい人は、サイト利用時、入力画面で「机上査定」を選択したり、備考欄などに、電話ではなくメールの連絡を希望すると伝えるようにしましょう。

そして、不動産一括査定で査定依頼できるのは、その一括査定サイトに登録している不動産会社のみに限られます。複数の一括査定を組み合わせて利用したり、自身が売却する物件に適したサイトを探すことも必要となります。

また、不動産一括査定サイトの評判も気になるところですが、サイト内に掲載されている口コミ情報は、運営側の視点で集められた情報も多く、やや偏っている場合があることを知っておいてください。

外部評価として、客観的な口コミ情報を入手したいなら、利用者の口コミを公平且つ客観的に掲載している「不動産査定サイト 口コミ・評判ランキング 2019」が参考になりますので確認してみましょう。

おすすめの一括査定サイト3選

サイト名 利用者数 対象エリア 提携会社数 同時依頼数
イエウール 1,000万人 全国 1,700社 6件
イエイ 400万人以上 全国 1,700社以上 6件
リビンマッチ 440万人 全国 1,400社 6件

イエウール:全国1,700社以上に対応

地方・地域密着型の中小規模不動産業者にも対応しているので、都市部以外に所在しているマンションや一戸建てなどの不動産を売却したい人におすすめです。

利用者数 1,000万人
対象エリア 全国
提携会社数 1,700社
同時依頼数 6社
取引件数 非公開
顧客満足度 98%
運営会社 株式会社Speee (Speee, Inc.)

サイト内では一戸建てや土地など、物件の種類別に売却手順の説明も掲載されています。しつこい勧誘があったなど、評判の悪い不動産会社は登録から外されているので安心です。

イエイ:お断り代行サービスを提供

大手不動産会社だけでなく、地域に密着した地方に強い不動産会社への査定も一括で依頼できます。

利用者数 400万人以上
対象エリア 全国
提携会社数 1,700社
同時依頼数 6件
取引件数 1,000件以上
顧客満足度 97%
運営会社 セカイエ株式会社

都心部だけでなく、地方の物件を売却したい人にもおすすめです。また、査定を依頼した不動産会社からの営業連絡を断りたい際に、代わりに断ってくれる「お断り代行」サービスがあるため、営業電話を断りにくい人におすすめです。

なお、依頼先の不動産会社は自分で選べる仕組みとなっています。

リビンマッチ:利用したいサイト第1位

都道府県別に、このサイトに登録している不動産会社の情報をあらかじめ調べることができ、その中から売却査定実績の多い不動産会社を選べることが特徴です。

利用者数 440万人
対象エリア 全国
提携会社数 1,400社
同時依頼数 6件
取引件数 14万件(年間)
顧客満足度 98%
運営会社 リビン・テクノロジーズ株式会社

全国展開しているような大手の不動産業者ではなく、どちらかと言えば地域に密着した中小規模の不動産会社の登録が多いので、相続などによる地方の不動産の売却を考えている人におすすめです。

その他の不動産一括査定サイト

おすすめ3社以外の人気不動産一括査定サイトを、以下のような観点から当てはまるポイントがあるサイトを選定しましたので参考にしてみてください。

  • 利用料無料
  • 提携会社数900社以上
  • 利用者数が比較的多い
  • 大手企業と提携している
  • プライバシー保護を徹底している(Pマーク認定)

大手6社で運営のすまいValue

不動産会社のリーディングカンパニーである小田急不動産、住友不動産販売、東急リバブル、野村不動産アーバンネット、三井不動産リアルティ、三菱地所ハウスネットにより運営されている「すまいValue」。

大手企業のみだからこそ、安心して利用することができます。大都市が中心で、年間の制約件数10万件以上あり、マンション、一戸建て、土地などが査定可能です。

NTTグループ運営のHOME4U

2001年に開始した日本で初めての一括査定サービスである「HOME4U」は、NTTデータグループが運営しているサイトです。1,300社以上と提携しており、査定できる不動産の種類も多彩。安全システムで個人情報の保護も万全です。

最大10社に同時査定できるリガイド

600社以上と提携している「リガイド」は、10社まで査定依頼できるサービスです。運営13年目の実績があり、マンション、一戸建て、土地、一棟マンション・アパート、事務所・店舗ビル一棟などを査定可能。投資用マンションに強いサイトでもあります。

日本最大級不動産サイトが運営のLIFULL HOME’S

提携会社数1,713社、利用者数476万人以上を誇る「LIFULL HOME’S」は、個人情報を入力せず、物件情報のみで査定可能なサービスです。査定依頼できる不動産種類も豊富。東証一部上場企業だからこそ、利用時の安心感もあります。

地場を知る不動産会社を探したい人にはアットホーム

アットホームは、約1,800社、20社前後(同時依頼件数)の一括査定が可能なサイトです。特徴としては、「地場を知る優良な不動産会社を探したい」などのケースであれば、他のサイトにない不動産会社も多く提携しており、組み合わせて使うと効果的です。

中堅から大手まで様々な不動産会社を比較したいならSUUMO

SUUMOは、 2,800店舗以上と提携する、業界でもトップクラスの不動産情報サイトです。提携している不動産会社は中堅から大手までと幅広く、物件情報の殆どがSUUMOに集められていることもあり、とても高い集客力を誇っています。

分譲マンション・土地・戸建所有者はSmoola

Smoolaは、提携会社数900社以上と提携し、ここで紹介したサイトの中ではやや提携数が少ないものの、同時依頼数は売買6社+賃貸3社の合計9社が可能で、土地、戸建て、マンションの売却に特化した特徴のサイトとなります。

一括査定サイトを利用する際の流れ

次に、不動産一括査定サイトを利用した場合、どのような流れになるのか、具体的にイメージできるように整理しながら説明していきます。

1.査定申し込み

不動産一括査定サイトの申し込みフォームを利用し、物件所在地、専有面積、間取り、建築年、所有者との関係、査定方法(訪問査定/机上査定)などの必要情報を入力します。

2.物件情報の公開

不動産一括査定サイトの運営会社を通じて、同時依頼数に応じ、提携している不動産会社にあなたの物件の情報が公開されます。

3.査定の補足

査定を依頼した不動産屋から追加質問が来たり、あなたが訪問査定を希望していれば物件の訪問査定が行われます。

4.査定書の到着

不動産会社による査定が完了した後、申し込みしてから最速で1週間程度の時間は掛かりますが、査定内容の書類がメールや郵送などで届きます。

5.不動産会社の選定

査定内容や不動産会社の対応を見極め、不動産会社と契約して販売活動を開始します。

査定結果から信頼できる不動産会社を選ぶための注意点

不動産一括査定サイトを利用し、査定結果が出たあと、どのように不動産会社を選べばよいのでしょうか。不動産会社を選ぶ際の注意点を解説します。

査定価格が極端に高いのは危険

査定価格が高い場合、ついその業者を選びたくなりますが、契約をとるために実際の買い取り額よりもわざと高くしている可能性がありますので、注意が必要です。自身で相場価格を把握して判断するようにしましょう。そして、企業の担当者の態度などをチェックして、信頼できる不動産会社に売却を依頼しましょう。

2~3社に絞って査定する

ほとんどのサービスでは6社以上査定できることになっていますが、6社に査定依頼する必要はありません。なぜなら、査定結果の比較や業者への対応が大変になってしまうからです。1つの一括査定サイトだけを利用するのではなく、各サイトの強みを理解し、異なる一括査定サイトを2つ程度組み合わせて利用することをおすすめします。各サイトごとに2~3社の査定依頼が目安です。

査定する物件のエリアに精通している

売却する予定の物件が地方などの場合、一括査定サイトと提携している不動産会社が、査定するエリアに対応していることはもちろん、該当するエリアで売買実績があるかなど、そのエリアに精通しているかどうかもチェックしましょう。

ンズや土地総合情報システムも使って査定額を比較してみる

不動産一括査定サイトで査定額がわかった後、レインズや土地総合情報システムも使い、不動産会社が出した査定額と比較してみれば、実際に販売する価格の妥当性が見極められます。

「レインズマーケットインフォメーション」は、国土交通大臣が指定する不動産流通機構が運営しているサイトです。閲覧した際、直近で一年間に売買された不動産の価格情報が検索することができます。また、過去2年間における市場動向がグラフ表示されるので、成約した価格の推移を知ることも可能です。

例えば、レインズを利用して、東京都の都心5区及び23区南部の条件で調べてみると、該当するエリアの成約物件の結果が一覧されますが、品川の事例を挙げてみると、次のような内容がヒットしました。

・山手線(品川) 徒歩10分以内/港区高輪 275百万円/160~180m² 、200m²超/ 5SLDK/2000年から2001年 2019年1月~2019年3月で成約/一種中高層
・山手線(品川) 徒歩15分以内/品川区北品川 67百万円/40~60m² 、60~80m²/ 2SLDK/2013年から2014年 2018年10月~2018年12月で成約/一種住居
・山手線(品川) 徒歩15分以内/品川区東品川 231百万円/ 200m²超 、200m²超 4SLDK/2013年から2014年 2018年4月~2018年6月で成約/準工業

※検索結果は、2019年4月中旬現在、一部抜粋して事例を挙げています。

また、「土地総合情報システム」は、国土交通省が運営するサイトで、不動産取引を実際に行った人のアンケート結果をデータベース化し、土地に関する取引価格の情報を誰でも確認することができます。

レインズの事例と同様、「土地総合情報システム」を利用して、東京の品川で土地の取引価格を調べてみると、以下のような結果がヒットします。

・品川区二葉/住宅地 西大井 7分/取引総額5,100万円、坪単価270万円/面積60m² /m²単価が82万円 /1種住居/建ぺい率60%/容積率200%/取引時期H30/04-06月
・品川区二葉 /住宅地 西大井 6分/取引総額11,000万円、坪単価180万円/面積200m² /m²単価が54万円 /1種住居/建ぺい率60%/容積率200%/取引時期H29/10-12月

※検索結果は、2019年4月中旬現在、一部抜粋して事例を挙げています。

これに加え、取引価格を調べる際には「宅地」を選択することで、土地と建物の両方の取引価格も閲覧できるので、とても参考になるはずです。

複数の一括サイトを利用して自分に合った不動産を見つけよう

不動産売却する際、価格を比較するためには、一括査定サービスを利用しましょう。さまざまな業者からの査定額を見れるだけではなく、会社選びにも最適です。

より詳しく査定額を知りたい人は、訪問査定を依頼すことをおすすめします。一括サイトのデメリットを挙げるとすれば、電話がたくさんかかってくる可能性がありますが、メール連絡のみを希望すれば問題ありません。

各不動産一括査定サイトには、大手のみで運営している、提携企業数が多い、独自サービスがある、個人情報保護がしっかりしているなど、それぞれに特徴があります。

所有している不動産に合ったサイトを利用し、2~3社に絞って査定することで、業者対応などの手間がかかりません。一括査定サービスを正しく利用し、損のない売却を目指しましょう。

また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。

参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!