相続した不動産を売却したときに税金はいくらかかるのか詳しく解説

相続した不動産を売却した際にかかる税金と算出方法を解説

自分の身近な人が亡くなって、その人の不動産を相続した。しかし、個人的な事情でお金が必要になったり、また維持が難しいために売却を考えている。もしも、これらに当てはまるのであれば、その人が亡くなってから3年10か月以内に相続した不動産を売却した方が良いです。

今回は、相続した不動産を売却したときに掛かる税金と節税につながる特例を解説します。相続した大切な不動産の売却を特例を利用して行い、少しでも多くのお金をあなたの家族に使えるように節税してください。

相続した不動産を売却した際に必要な税金

  • 譲渡所得税
  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 仲介手数料への消費税

両親などから相続した不動産は、共に住んでいる場合などであれば住み続けることもあると思います。しかし、お金が必要であったり、兄弟へ相続分を支払う必要があったりなどで売却するのであれば、上の4つの税金を支払わなければなりません。ここでは、4つの税金について詳しく解説します。

そして、正しく不動産売却時の税金を理解してください。

譲渡所得税

この譲渡所得税とは、相続した不動産を売却して利益が発生したときに掛かる税金です。なお、掛かる税金は所得税や住民税などが掛かります。こちらの課税額に関しては譲渡所得などを計算した後に、税率が掛けられて所得税や住民税などが計算される仕組みになっています。

まず、譲渡所得自体は以下のように計算されます。

譲渡所得=売却価格-取得費[購入した金額]-譲渡費用[売却の際に掛かった費用]

このようにして譲渡所得は計算されますが、実際の税金は課税譲渡所得に税金が掛かります。こちらは売却時の状況に応じた特別控除額を譲渡所得から引いたものです。なお、相続した状況によりこちらの控除は異なるので、国税庁から良く調べておいてください。

次に、課税譲渡所得が計算されたら、下のように譲渡所得税を計算します。

課税譲渡所得×税率=譲渡所得税

なお、税率はそれぞれ異なった割合で上記の所得税や住民税が掛かりますが、購入から5年以上なのかそうでないのかでも変わります。そのため、どのくらい経っているのかをしっかりと把握してください。

【参考:国税庁

印紙税

不動産の売買契約書には、貼り付けをしなければならない収入印紙というものがあり、こちらには印紙税という税金が掛かります。額としては、2020年3月31日まで軽減措置があり、売却額が最も安い1~10万円であれば200円。高いものでは、1~5億円までで60,000円が印紙税です。

この税金の性質としては、売却額が大きくなればそれに比例して額が大きくなるので、軽減措置が行われている間に売却をすべきです。

登録免許税

登録免許税とはわかりやすくいえば不動産登記に掛かる税金の事です。基本的には、相続によって得た不動産を売却する場合は、売却を行う売主側ではなく不動産を購入する買主側が行います。しかし、印鑑証明書に記載の住所と実際の住所が違ったり、住宅ローンが残っていれば、それぞれ適切な手続きが必要となります。

なお、この登録免許税は1件あたり1000円ほどとそれほど費用が掛からないので、もしも該当するのであれば忘れないようにしてください。

仲介手数料への消費税

個人間で不動産の売買が行われれば、対象の不動産が家や土地のどちらであっても消費税は掛かりません。しかし、不動産会社を介して売却を行うのであれば、買主と売主の双方は仲介手数料を納めることになっています。そして、この仲介手数料にはさらに消費税が掛かります。

こちらは計算としては、単純に仲介手数料に消費税率を掛けたものです。例えば手数料が50万円、消費税が8%なら以下のようになります。

500,000×0.08=40,000

つまり、4万円が消費税となります。ただし、税率は同じでも額としては仲介手数料に依存するため、同じ売却金額であっても消費税額が変わります。これは不動産の売買金額が400万円以上であれば売買金額×3%+60,000円+消費税と、上限しか設定されていないためだからです。

下限値は設定されていないため、これ以下の場合であれば仲介する不動産会社により割合が異なるので、それに従って消費税額も異なります。そのため、相続した不動産の売却額が400万円以下なら、消費税にも差が生まれると記憶しておきましょう。

相続した不動産の売却で節税するには

相続した不動産には、譲渡所得税や印紙税、登録免許税、仲介手数料への消費税の4つが掛かることはお分かりいただけたと思います。それでは、どうすればこれらの税金を節税できるのかを考えていきましょう。ここでは次の3つのポイントをご紹介します。

  • 相続税発生から3年10ヵ月以内に売却する
  • 取得費加算という特例を利用する
  • 10年超所有軽減税率という特例を利用する

しっかりとこれらを利用して、相続した不動産から得られたお金をあなたの家族のために使っていきましょう。

相続税発生から3年10ヶ月以内に売却

解説したように譲渡所得税は購入から5年経っているのか、いないのかで税率が変わります。なお、5年を超えているほうが税率は低くなっています。そのため、通常の不動産売買であれば長期間保有したほうが節税になります。

ところがこれが相続した不動産であれば、相続税発生から3年10ヶ月以内に売却する事で税率が安くなります。これは取得費加算の特例を利用することで節税になるものです。詳しくは下で解説します。

取得費加算という特例を利用

こちらはまずは、以下の条件に当てはまっているのか確認する必要があります。

  • 相続によって財産を取得した者が売却している
  • その財産を取得した者が相続税を支払っている
  • 相続開始日から3年10か月以内に売却している

そして、これを満たしていれば相続税の一部の中で売却した不動産に関わる金額を取得費に加算できます。計算式にすると次のようです。

取得費加算=払った相続税×売却した不動産の相続税評価額÷取得した相続財産総額

こちらを取得費に加算できるため、相対的に譲渡所得の金額が低くなり課税額が減少するのがこちらの特例です。もしも、あなたに当てはまるのであればぜひ利用してください。

10年超所有軽減税率という特例を利用

こちらは譲渡所得が3000万円を越えており、かつ所有期間10年以上の不動産を売却した際に、越えている譲渡所得に課税される税率が軽減される特例です。なお、こちらの対象は自宅であることも条件になっています。

課税譲渡所得が6000円以下であれば、10%が税金として課税されるので節税になっています。長く自宅として使っていたので、こちらを適応できるかもしれないので確認してください。

相続した不動産の税率は特例を利用すれば軽減できる

相続した不動産には、不動産売却で得た利益に掛かる譲渡所得税や売買契約書に張り付ける印紙に掛かる印紙税。また、登録免許税や仲介手数料へ掛かる消費税の4つが掛かります。

しかし、相続税発生から3年10ヵ月以内に売却し、条件を満たせば取得費加算の特例を利用できます。この他、譲渡所得が3000万円を越えており、かつ所有期間10年以上の不動産を売却であれば、10年超所有軽減税率の特例を利用できるかもしれません。

相続した不動産は特例を利用すれば税率が軽減できます。利用できるのか1度確認してみてください。