売れない土地を手放す方法|特徴に合わせて売り方をチェンジしよう

土地には所有した方がメリットがある場合と、所有し続けるとデメリットになる場合の2通りがあります。デメリットがある土地は早く手放したいものですが、需要が少ないと思ったように売れず、値下げを余儀なくされることもしばしばです。

売れない土地を早く手放すには、これまで通りの方法ではなく、他のやり方に挑戦する必要があります。売れない土地を持ち続けるデメリットやどんな行動を取るべきか、土地の特徴にあわせて解説します。空き家バンクなど具体的な方法を知って、土地を今後どうすればよいか考えていきましょう。

売れない土地を持ち続ける3つのデメリット

売れない土地を持っていること自体ストレスの原因ともなりかねませんが、その他にも税金面など3つのデメリットが存在します。

固定資産税や維持費の負担

固定資産税は土地の所有者が毎年国に治める、税金の1つです。土地の位置によっては、都市計画税も支払う必要があります。固定資産税を計算するのに必要なものは「固定資産税納税通知書」です。通知書の価格あるいは評価額の欄に書かれた金額を用いて、下記の式に当てはめると算出できます。

固定資産税額=固定資産税評価額×1.4%

地方の土地ならば、毎年支払っても問題ない額で済むこともあります。しかし3年に1度見直される固定資産税評価額が変われば今より税額が上がる可能性もあり、ずっと同じ税額かどうかは分かりません。

また土地の維持には除草やゴミ撤去、作業をしにいくための交通費など、税金以外の費用や手間も発生するため、所有するだけで負の遺産になることも多いのです。

特定空き家認定で支払う税金がアップ

特定空き家とは「そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態」や「著しく衛生上有害となるおそれのある状態」など、特定の問題が見られる空き家のことで、法律に従い認定されます。空き家が周辺の景観を損なっている場合も、特定空き家に認定される可能性があります。

建物があると土地の固定資産税に対し優遇措置が適応されるため、放置している人も多いかもしれません。しかし特定空き家に認定されると更地と同じ税率になり、それまでの6倍の固定資産税が求められることになりかねません。

すると早めに建物を壊してしまう、また安くても土地を売ってしまうなど、土地を手放すように行動した方がよりお得になるのです。

近隣の住民から損賠賠償のリスク

更地の状態で放置していると、雑草が生え続け、次第にゴミの不法投棄やそれに伴う害虫の繁殖が発生します。空き家を放置しているのなら、特定空き家に認定されなくとも、倒壊による怪我や悪臭被害が起きる恐れがあります。

この時、被害を被るのは近隣住民です。所有者に対し損害賠償請求が行われることもあるため、税金の支払い以上の費用を負担する可能性があります。先祖代々受け継いだ土地であっても、適切に管理できない場合は無理に所有せず、手放すことを考えましょう。

土地がいつまでも売れない原因とは

何故土地が売れないのか、理由を整理したことはありますか。土地がいつまでも売れない理由には「改善できる理由」と「改善できない理由」があります。

売ろうとしている価格設定が高い

改善できる理由の1つが、相場にあわない価格設定です。相場より遥かに高い価格が設定されていると、購入者希望者が減るだけでなく、どんなメリットがあるか土地を見極める視線も厳しくなります。

一般的には査定価格よりおよそ2割値下げをすると、安い売り出し価格と言えます。しかし高い価格から一気に値下げをすると、何か問題があるのではないかと警戒される恐れもあるため、担当者と戦略を練ることが大切です。

どんな値段であれ土地が売れた方が今後のためになるならば、大幅な値下げをすることで問題を解決できるかもしれません。最初の査定から期間が空いているようなら、一括査定サイトを利用して今の査定額を改めて調べ参考にするのも手です。

売りたい土地のインフラが不十分

改善しにくい理由として、下水道やネット環境など暮らしていくうえで必要な設備が不足している土地は、売れにくくなります。購入希望者からすると、インフラを整えるための費用の出費を考えなくてはならないため、土地の購入価格にインフラ整備費が上乗せになるからです。

インフラ整備費の上乗せがあると、土地自体の価格は安くても、トータルの金額が高くて売れにくくなっているかもしれません。土地の値段をより下げるか、自分で整えられるインフラ整備をしたうえでアピールしてみましょう。

土地そのものに需要がない

過疎地にある土地に多いのが、周囲に生活に必要な施設が少なく不便な場所です。こうした土地を求める人はゼロではありませんが、購入希望者が少ないほど売れる可能性は低くなります。特に1坪1万円以下の土地は、需要が非常に低く売却が難しい土地です。

また法律上の制約が多く、建築物が限られる場合も土地そのものの需要が減ります。農地や市街化調整区域にある土地は許可を得ないと建物を建てられないため、使い道が少なく買い手が現れないのです。その土地の法的制約に応じて、売却方法を考えましょう。

個人には売れにくい土地の形

売れない土地に、次のような特徴がないかチェックしてみましょう。

  • L字形など変形している
  • 家を建てられる範囲が限られる
  • 面積が広すぎて一般家庭には不向き

こうした特徴を持つ土地は、個人には売れにくいため、通常の仲介売却でもなかなか買い手が現れないことがあります。

狭い土地や変形した土地は住宅を建てるのに向かないため、個人の買い手は避けてしまいがちです。広すぎる土地の場合、事業を起こそうとする個人など限られた人しか必要としないため、通常の仲介売却だと買い手が現れないことも多いのです。

土地を放置していて荒れている

土地が放置されて荒れた印象を受ける、と売れなくなることがあります。購入者が「手入れのコストがかかりそう」「ごみの処理はどうしよう」など、購入後のコストがかさむことを想像してしまうからです。

整備されている、と分かる土地なら、印象も良くなり売れやすくなります。遠方でなかなか手入れに行けない場合は、植木業者など草刈りを行ってくれる業者に依頼し見積もりをとった上で、整備だけしてもらうのもおすすめです。

土地の売却で一括査定サイトを利用するメリット

売れない土地を売却するなら、一括査定サイトの活用がおすすめです。すでに一括査定サイトを利用している人も、さまざまな視点からサイトを使って売れない土地を売れるように工夫できます。

相場に合った価格で土地を売りに出せる

一括査定サイトの大きなメリットが、複数の不動産会社に簡単に査定依頼を出せることです。複数の不動産会社の査定額を見比べることで、相場を簡単に把握でき、無茶な価格設定を避けられます。最初から適切な価格を設定すれば、売却活動がよりスムーズに進められるでしょう。

また以前査定してから時間が経過しているようなら、もう一度査定を受けて相場を把握するのも手です。依頼している不動産会社以外の判断も踏まえて、現在の売却額で良いか検討できます。

営業力が高い優良な不動産会社が見つかる

一括査定サイトでは、さまざまな不動産会社の営業マンのスキルを比較できます。需要の無い土地でも、セールスポイントを見出し買主を探してくれるような営業マンの力を借りることで、売れる可能性が高まります。

  • こちらの要望から最適な媒介契約を結んでくれる
  • 分からない点や質問に真摯に応えてくれる
  • 査定価格の根拠が分かりやすい

こうしたポイントに当てはまる優秀な営業マンかどうか知るためには、実際に土地を見て査定してもらう訪問査定を通し、やり取りを行うのがおすすめです。

特殊な土地専門の不動産会社も見つかる

一般的な住宅の平均床面積は200㎡にも満たないため、それを超えるような広い土地は個人への売却は困難です。そこで、企業への売却を視野に入れることになります。工場や店舗、マンションなど、通常の住宅とは異なる使い方が目的となるためです。

この時、企業への売却に強い不動産会社を一括査定サイトで探していくと、より土地が高く売れることがあります。特殊な土地を得意とする大手の不動産会社や、農地売却に長けた不動産会社など、土地の特徴にあわせた会社を見つけることも重要です。

もし今まで依頼していた不動産会社に不安がある様なら、もう一度一括査定サイトを使って会社を探してみましょう。一括査定サイトなら自分からコンタクトを取るわけではないため、余計な気を遣わずに比較ができます。

建物ありなら空き家バンクに売れない土地を登録

空き家バンクとは、不動産会社と違い、営利を目的とせずに空き家と購入希望者を繋げる制度です。建物がある土地なら、空き家バンクによって費用をかけずに手放せるかもしれません。

空き家バンクで買主とマッチング

空き家バンクは簡単に言うと「所有者が自治体に空き家情報を登録し、自治体が情報を管理・発信して、利用希望者はその情報を利用する」という仕組みになっています。また空き家バンクに登録するのは、家の所有者の意思に委ねられているため、自治体が空き家を見つけ次第登録するわけではありません。

自治体やその自治体が依頼した団体が運営しており、不動産会社を通した仲介売却とは異なります。

自治体の役目は空き家バンクに登録してある情報から、この家に住みたいと考えたAさんと、家の所有者であるBさんが連絡を取り合うところまでのサポートです。契約や内見については、AさんとBさん双方が話し合い、当事者で交渉や契約します。

不動産取引の経験がある人の方が少ないため、不動産会社を介在させ、安心感や法律上のトラブル回避に努めている自治体もあります。

空き家バンクに登録するメリット

空き家バンクのメリットは、売りたい側と欲しい側それぞれに存在します。

家を売りたい・貸したい側 家を買いたい・借りたい側
仲介手数料なしで費用が抑えられる
自分の希望を伝えやすい
売れにくい空き家でも売れることがある
古い家でも登録できることがある
格安で家を手に入れられる
ローンの負担が少なく生活にゆとりが持てる
補助金制度などで改修費を賄える
地域貢献できる

また家を売りたい側としては、相場より安い価格設定にしても仲介手数料を支払わないため、その分だけ利益が大きいのもメリットです。

空き家バンクを使うデメリット

仕組みで紹介したように、空き家バンクは不動産会社を挟まないため、交渉や契約は当事者同士で行うことが一般的です。そのため知識不足や感情的な交渉により、トラブルが起きやすいというデメリットがあります。

また写真から想像していたより空き家の状態が非常に悪いなど、情報交換の難しさもデメリットです。売れない土地がある自治体に、空き家バンクがそもそも無いこともあります。

しかし空き家バンクを使えば、不動産会社を通して売れなかった物件の買い手が見つかるかもしれません。一度、自治体の担当者に話を聞いてみましょう。

売れない土地を寄付するなら近隣の個人

土地の処分方法は売ることだけでなく、寄付という手段も考えられます。無料でもいいから手放したい場合は、寄付を視野に入れてみましょう。

近隣の個人に売れない土地を寄付するメリット

寄付をするにしても、相手が受け取ってくれないと話になりません。もともと近隣に住んでいる人なら有効活用しやすく、寄付させてもらえる可能性が高いです。

ただし個人に土地を寄付すると相手方は贈与を受けたことになり、贈与税の支払い義務が発生します。贈与税の計算式と税率は、下記の通りです。

計算式 贈与税=((土地の評価額-基礎控除(110万円))×税率)-控除額
基礎控除後の課税価格 200万円以下 300万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 3,000万円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円

たとえば、土地の評価額が2,000万円だったとすると、次の計算となります。

贈与税=((2,000万円-110万円)×50%)-250万円=695万円

このように贈与税がかなり高額になる場合、受け取ってもらえない可能性ももちろんあります。しかし土地の評価額が110万円以下となるのなら、そもそも税金が発生しません。一度、土地の評価額をチェックしてみましょう。

企業は売れない土地を寄付されても困る

企業の場合、受譲税や不動産取得税、登録免許税などがかかり、個人と違い税の優遇はありません。同時に維持費が増えてしまうため一層土地の寄付は難しくなります。そもそも企業が望む土地なら企業の方から声がかかるため、売れてしまう可能性の方が高いのです。

しかし公益法人と呼ばれる学校など、原則非営利の団体の場合なら、税制上の優遇措置があるため、通常の企業よりは可能性があるかもしれません。

自治体は寄付されてもメリットがない

土地は自治会や町内会にも寄付は可能ですが、自治体側も使う予定のない土地をむやみに受け入れてはくれません。それどころか、貴重な財源である固定資産税が減る一方で、土地を管理する負担が増えてしまうためです。

また自治体が欲しがるような土地なら、不動産会社を探しなおしたり、契約を変更したりすると、思ったより高く売れる可能性があります。

つまり売れない土地を寄付するなら近隣住民、可能性があるのは自治体と言えます。どうしても売却に繋がらない場合は、一度検討してみましょう。

売れない土地は一括査定の利用から始めよう

売れない土地を手放すには、空き家バンクや寄付といった方法もあります。しかし確実性を求めるのなら、不動産会社を利用してたとえ安くても、利益が得られる仲介売却を目指した方が手続きもスムーズで自分の負担も軽くできます。

すでに売却活動をしている人も、もう一度一括査定サイトを利用して売出価格や不動産会社を見直してみましょう。

またこれから売却活動を始める人は、まずは一括査定サイトで土地の相場をチェックし、売却につなげてくれそうな優秀な営業マンがいる不動産会社を見つけることをおすすめします。一括査定サイトは無料で利用可能、匿名相談できるサイトもあるため、気軽に相談できるのもポイントです。

一括査定サイトを有効活用しながら、売れない土地の売却を目指しましょう。