土地売却

土地の評価額と売値の違い。高く土地を売却するためのコツを解説

相続した土地があっても、使い道がなければ持っていても意味がありません。土地の維持にもコストがかかり、不要ならば売ってしまうのが無難だと考えられます。そんな土地には評価額があります。しかしこの評価額、売値と何が違うのでしょうか。今回はそこに注目して解説しますが、二人は全くの別ものです。

評価額と売値の違いは各章で解説していきますが、この記事では、土地を高く売るためのコツについても言及していき、不要な土地をなるべく高く手放すために何ができるか、土地の価値を知るための方法なども徹底解説していきます。

土地の評価額の種類と決まり方

ここでは、土地の評価額と種類の決まり方を解説していきます。土地の評価額はどのような形で決まるものなのでしょうか。

土地の価格の指標となる「公示価格」

土地にはいくつかの価格がついていますが、その中の1つ「公示価格」です。公示価格とは、国道交通省の土地鑑定委員会が決めた標準地に対し、1㎡あたりの毎年1月1日時点での価格のことです。さまざまな形、用途の土地がありますが、土地取引の際に客観的に判断して適正価格を出すに、土地の指標として公示価格があります。

公示価格の決まり方は、全国の都市計画区域などの目安となる標準的な土地を標準地とし、2名以上の不動産鑑定士が評価を行います。評価は、取引事例、土地取引した場合を想定して収益分析を行ったものです。そして公示価格は、国土交通省サイト「土地総合情報システム」にて調べることが可能です。市区町村役場・図書館などでも閲覧可能となっています。

参考:土地総合情報システム/国土交通省

通知の額で税金を払う「固定資産評価額」

固定資産税評価額は、土地・建物に定められています。各市町村が固定資産税評価基準に基づき、公示価格などを参考にして決められるものです。そして固定資産税評価額は3年に1度というペースで見直しされます。評価額によって固定資産税をどのくらい支払うのかが決まりますが、3年に1回価格変動することを考えて公示価格の7割程度とされています。

固定資産税評価額を調べるには、市区町村から年4回届く固定資産税納税通知書にて確認できますので、手元にあれば確認してみましょう。

遺産相続のための「相続税評価額」

相続税評価額とは、相続税・贈与税を計算するために必要な財産の評価額のことです。評価額の決まり方は、土地が接している道路価格(路線価)を基に決まります。計算式は【路線価×土地の面積=土地の評価額】です。たとえば以下のような計算となります。

路線価が305,000円・土地の面積200㎡の場合
305,000円×200㎡=61,000,000円

路線価のない土地もあり、そういったところは倍率方式にて計算します。倍率方式の計算式は【固定資産税評価額×評価倍率=土地の評価額】です。たとえば以下のような計算となります。

固定資産税評価額3,000万円・評価倍率1.1倍の場合
3,000万円×1.1倍=3,300円

評価倍率の調べるには、国税庁HPの財産評価基準書にて確認できます。以下のサイトを参考にしてみると良いでしょう。

参考:財産評価基準書/国税庁

土地の売値は自由に決められる

資産形成の種類

土地の売却をする際、売値を決めます。この売値は自由に決められることになっていますが、なぜ自由に決められるのかその理由を解説していきます。

売値は需要次第で上限なし

土地はお店で購入できるものとは違い、需要があれば高額でも売れてしまうものです。どんなに売り主側が高額で売り出しても、買い手がついて買い主側が納得した上でならどんな売値であっても問題はありません。つまり、土地の相場価格はあったとしても上限がないのです。

広告に出した売値で取引は成立しない

売り主が土地を高く売りたくて高額な売値で販売し始めても、必ずしもその売値で取引は成立しません。買い主は少しでも安く土地を購入するために、値引き交渉をしてくる可能性が高いからです。もちろん、交渉に絶対応じないといけないということではありませんが、その後なかなか売れないのが続くということも考えられるため、結局当初の売値から値下げすることになってしまいます。

実際の売値は過去の取引実績を参考

実際の売値は、これまでの取引実績を参考にすることをおすすめします。取引実績の調べるには、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営と管理を行っている「レインズ」や、国土交通省が運営を行う「不動産取引情報検索」を利用してみましょう。どちらもきちんとした行政が運営・管理をしているので、信頼性と安心感があるのは間違いありません。

売り主からしたら高く売却したいはずですが、あまりに相場以上の売値だと、よほどの需要がない限りは売れ残りやすくなりますので、レインズ等を利用して取引事例を参考にしましょう。不動産取引情報検索に関しては、土地総合情報システムから行えます。

参考:レインズ

土地の評価額と売値が違う3つの理由

ここでは、土地の評価額と売値が違う理由を解説していきます。似ているようで全くの別ものの2つに、3つの理由があります。ここではっきり評価額と売値の違いを明確にしておきましょう。

そもそも土地に定価はない

公示地価に必ず従わないといけない決まりはなく、あくまでも目安として存在しています。土地にはお店で売られているものとは異なり、定価がありません。売り主が自分で売値を決め、買い主も値下げ交渉したり納得の上なら購入したりなど、双方合意の元ならどんな売値でも大丈夫なのです。

土地を評価する基準が別物

評価額と売値は、土地を評価する基準が異なります。評価額は法律などに基づいて決まるものです。さらに土地が道路に面しているかどうか、価値のある立地にあるかどうか、納税してもうらうためにも妥当な価値を知るのが評価額を調べる目的です。

一方の売値は、スーパーや学校、病院、大型ショッピングモールなどの周辺施設などといった利便性を加味して価値が決まるものです。こうして、はっきりと2つの違いを明確にすることで、土地を売却する際の参考になるはずです。

数字が更新されるまでの時間差

評価額は1年〜3年ごとに決まるため、その途中で数字が変わるということはありません。しかし売値の場合は自由に価格を決めることができます。その時の需要と供給を反映させやすいところは、評価額とは全く異なるということが分かります。取引相手が合意の上で納得しているのなら、どんな価格でも公示地価に左右されることはありません。

所有している土地の価値を知る方法

ここでは、所有している土地の価値を調べる方法を解説していきます。土地を売却する際には、その土地の価値を調べてからにすると、売値を決める際の参考になります。

一括査定サイトなら複数の不動産会社を手軽に比較できる

土地の価値を調べる方法で手っ取り早いのは一括査定サイトを利用することです。一括査定サイトでは、不動産情報や個人情報を入力すると、サイト内に登録されている複数の不動産会社に査定依頼ができ、手軽に比較できます。サイト内に登録されてる不動産会社はどれも厳選されたところなので、その中から信頼できる不動産会社を見つけることにもつながるでしょう。

査定結果は各不動産会社によって異なり、差が百万円単位で生じることがあります。土地の売却で価値を知るなら、まずは一括査定サイトを利用して具体的な価値を不動産会社に見出してもらいましょう。

土地を売る不動産会社選びに効率的

土地の売却を成功させるためには、売値だけが問題ではありません。任せる不動産会社の営業力も重要です。不動産会社によっては、取引実績にも違いがありますし、得意不得意な分野もあります。土地を売ることに長けていたり、実際に取引実績も多いところなら安心できるでしょう。

一括査定サイトを利用することで、そういった安心して任せられる不動産会社が厳選されて登録されています。優良な不動産会社を見つけやすいという点でも、一括査定サイトを利用することはおすすめの方法です。

正確に売値を出すため訪問査定

査定する方法は「机上査定」と「訪問査定」の2通りあります。机上査定は、実際に現地を見ずに与えられたデータを基に簡単に査定する方法です。簡易査定とも呼ばれています。この方法では売却を確定したものではなく、あくまでも検討中の時に大体の査定価格を知りたいという時に用いられることが多いです。簡易的ではありますが、取引事例や相場を基準に査定されるので、信頼性がないわけではありません。

一方の訪問査定は、机上査定で用いたデータなどを使う上に現地を実際見て査定する方法です。土地のデータや書類だけでは分からないことが、現地では状況がはっきりと分かるため、机上査定よりもさまざまなことが加味された結果となります。机上査定よりも明確な査定価格を知りたい場合や売却を本気で考えている時におすすめです。実際に不動産会社と契約をして、売却活動を始める際の売値の参考となります。

おすすめの一括査定サイト3選

サイト名 利用者数 対象エリア 提携会社数 同時依頼数
イエウール 1,000万人 全国 1,700社 6件
イエイ 400万人以上 全国 1,700社以上 6件
リビンマッチ 440万人 全国 1,400社 6件

イエウール:全国1,700社以上に対応

地方・地域密着型の中小規模不動産業者にも対応しているので、都市部以外に所在しているマンションや一戸建てなどの不動産を売却したい人におすすめです。

利用者数 1,000万人
対象エリア 全国
提携会社数 1,700社
同時依頼数 6社
取引件数 非公開
顧客満足度 98%
運営会社 株式会社Speee (Speee, Inc.)

サイト内では一戸建てや土地など、物件の種類別に売却手順の説明も掲載されています。しつこい勧誘があったなど、評判の悪い不動産会社は登録から外されているので安心です。

イエイ:お断り代行サービスを提供

大手不動産会社だけでなく、地域に密着した地方に強い不動産会社への査定も一括で依頼できます。

利用者数 400万人以上
対象エリア 全国
提携会社数 1,700社
同時依頼数 6件
取引件数 1,000件以上
顧客満足度 97%
運営会社 セカイエ株式会社

都心部だけでなく、地方の物件を売却したい人にもおすすめです。また、査定を依頼した不動産会社からの営業連絡を断りたい際に、代わりに断ってくれる「お断り代行」サービスがあるため、営業電話を断りにくい人におすすめです。

なお、依頼先の不動産会社は自分で選べる仕組みとなっています。

リビンマッチ:利用したいサイト第1位

都道府県別に、このサイトに登録している不動産会社の情報をあらかじめ調べることができ、その中から売却査定実績の多い不動産会社を選べることが特徴です。

利用者数 440万人
対象エリア 全国
提携会社数 1,400社
同時依頼数 6件
取引件数 14万件(年間)
顧客満足度 98%
運営会社 リビン・テクノロジーズ株式会社

全国展開しているような大手の不動産業者ではなく、どちらかと言えば地域に密着した中小規模の不動産会社の登録が多いので、相続などによる地方の不動産の売却を考えている人におすすめです。

土地を高い売値で売り抜くポイント

ここでは、一括査定をして土地の売却を任せる不動産会社を選んだ後の行動として解説していきます。土地を売却する以上、なるべく高く売りたいと思うはず。高い売値で売り抜くためのポイントをご紹介します。

土地の状態を正確に調べておく

土地には境界線があります。隣家との境界線が曖昧のままな可能性もありますし、隣家から境界を越えている可能性もあります。この場合、高い売値ではなく値下がり対象となってしまうでしょう。土地の状況を把握し、境界線をはっきりしておくと土地の売却がしやすくなります。それと売り主には境界を明示する義務があるため、境界線を明確にしておくことは基本中の基本と考えられます。

さらに、境界線以外に土壌汚染のチェックも当たり前です。買い主からしたら土壌汚染されているかもしれない土地を購入するリスクは背負いたくないものです。汚染されていないことを明確にすることも重要なことです。境界線を明確にするために測量をお願いする際や土壌汚染調査をする場合は、隣家との覚書を作成しておきましょう。そうすることで、買い主からしたら安心材料となります。

土地の見た目を綺麗に保つ

どんな時でも第一印象というのは大事なことです。売却したい土地に雑草が多かったり、ゴミ・廃材などの不要な物をそのままにしておけば買い主が見たら印象は悪くなります。実際、そういった手入れのされていない土地の価値は下がる傾向にあると言われているほどです。下がってしまう理由は、ゴミなどを撤去する費用や整地する費用がかかるためで、それらを差し引くために値が下がってしまうのです。

少しでも土地を高く売りたいなら、土地の整備をできる範囲で行いましょう。雑草は抜く、ゴミ・廃材は片付けるといった自分でできることはした方が、境界線も分かりやすくなること、好印象かつ高額査定になる可能性もあります。土地を見た目を維持していくのはなかなか簡単なことではありませんが、高く売りたいという思いがあるなら頑張りましょう。

土地を売り急がない

早く土地を売ってしまいたいと考える売り主は多くいます。短期間で売却できれば、短期間で現金を手に入れやすくなるからです。それ以外にも短期間で売りたい理由は売り主によってはさまざまだと思いますが、土地の売却を急がないようにすることが高く売るためのポイントとなります。どういうことかと言うと、短期間で急いで売ろうとするため、買い手が見つからないと焦って値下げしてしまいやすいからです。

早く売却したい理由に事情があったとしても、高く売りたいなら売却を急がないことです。値下げをどんどんしてしまえば、買い手が見つかったとしても大した金額にならなかったということも考えられます。買い手がすぐに付かなくても焦らないことです。土地の売却では、さまざまな準備期間も含めると1年程度と想定しておくことをおすすめします。

土地の売値は評価額だけで決めない

土地の評価額と売値は似ているようで似ていない全くの別もので、根本的な違いがありました。それは評価額は法律に基づいて決まるものに対し、売値はその時の周辺状況などによって決まるものということ。そして売値は自由に決められるものに対し、評価額は1年~3年という頻度で変わります。土地そのものにも定価はありませんし、基準が違います。

そして土地を高く売るためには、まず土地の価値を知ることから始めます。土地の価値を調べるなら一括査定サイトを利用しましょう。簡単に査定してもらえるのと、サイト内に登録されている各不動産会社から土地売却に特化したところや取引実績が豊富なところを見つけ出すことで、信頼かつ安心できるところに任せることができます。査定結果が売値となるわけではありませんが、相場として知ることができます。

賢く土地を高く売り抜くために一括査定サイトを利用して価値を知ること、そして土地の整備をするといった売り抜くポイントを参考に、不要な土地を高く売却しましょう。

また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。

参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!