不動産売却の基礎知識

住宅の買い時とは。経済とライフプランから読み解くポイント解説

住宅を買おうか考えているけど、なるべく予算を抑えたいというのは誰もが思うことです。家は人生において一番高い買い物といっても過言ではありません。

あまり予算がないけど、それでも住宅を購入したいという時には、住宅の買い時を見計らうのが良いでしょう。とはいえ、どう見計らうことができるのか、今回はそれぞれの経済・ライフプランから見る買い時ポイントを解説していきます。

そして、住宅を購入するということはローンを組むことでもあります。この記事では、ローンでシミュレーションをすることにも注目して住宅の買い時を中心に、住宅購入を考えている人の参考になる知識を紹介してまいります。

経済から住宅の買い時を判断するポイント

ここでは、日本の経済の流れから読み解く住宅の買い時ポイントを解説していきます。住宅の買い時に悩んだら、まずは経済の流れを掴んでみて判断してみると良いでしょう。

消費税が10%になる前に買う

2019年10月から消費税10%になると予定されていますが、住宅の買い時は消費税がアップされる前がおすすめします。その理由は、不動産取引の中で消費税課税対象のものが消費税アップされるからです。対象のものは以下の通りです。

  • 建物の購入金額
  • 建物の建築工事・リフォーム代
  • 仲介手数料(売買・賃貸借)
  • 住宅ローン事務手数料
  • 司法書士への報酬金額
  • 事務所・店舗などの家賃

この中で住宅購入に関する取引は、「建物の購入金額」、「仲介手数料(売買・賃貸借)」、「住宅ローン事務手数料」の3つですが、たった2%上がっただけでも数十万円の差が出てしまい、結構な負担となります。

2020年以降に住宅の値崩れの可能性

2020年の東京オリンピックが控えていますが、2020年まではオリンピック関係で建築ラッシュとなっている中で、それ以降は増税かつ建築ラッシュの反動により住宅価格が値崩れする可能性があると言われています。つまり、景気が減速するので、住宅価格が低下して買い求めやすくなるということです。

また、2022年からは農地は農地としての活用しか認められていませんでしたが、宅地利用が可能になりました。それにより、土地価格が値下がりすると言われています。さらに昨今の少子高齢化により相続されない住宅が増えるので、中古住宅に関しても値崩れするとも言われています。

住宅ローン金利は低下傾向

2018年と2019年では、2019年の金利は低下傾向にあります。35年固定金利で主要銀行の金利の動きを見ていきましょう。

1月 2月 3月
みずほ銀行 1.30% 1.28% 1.25%
フラット35 1.33% 1.31% 1.27%
りそな銀行 1.40% 1.40% 1.35%
住信SBIネット銀行 1.42% 1.37% 1.37%
三菱UFJ銀行 1.68% 1.62% 1.59%
ソニー銀行 1.712% 1.614% 1.614%
三井住友銀行 1.68% 1.68% 1.68%
新生銀行 1.90% 1.85% 1.85%

ほとんどの銀行で2019年1月~3月の間に金利を引き下げています。金利は低いほど住宅購入時の総額で支払う金額が少なくなります。つまり、低金利の時が住宅の買い時です。さらに、景気の減退により金利の低下圧力がかかるとも言われているので、金利の動向を探っておくと良いでしょう。

再開発エリアは地方でも値上がり

現在の首都圏は、建築ラッシュの影響で住宅が値上がりしています。首都圏のみならず、地方の再開発エリアにも影響が出ると予想されていて、その要因として住宅やマンションなどの開発に必要な土地が首都圏では減少しているのと、地方では大型ショッピングモールなどの建設が大きいと考えられています。こういった住宅の値上がりを踏まえ、将来的にどうなのか購入前にしっかり判断しましょう。

不動産会社のキャンペーンには注意

住宅を購入しようか考えている時は、不動産会社のチラシなどをチェックすることがあると思います。そんな時に不動産会社が行っているキャンペーンには注意しておきましょう。チラシには、見る側の購買意欲を刺激するような値引き・特典などが掲載されていることがあります。しかし、まんまと釣られて購入してしまうと、後々失敗だったということになる可能性は否めません。

チラシをチェックすることは良いのですが、特典やうたい文句には注意し、客観的に判断して購入するか判断しましょう

ライフプランから住宅の買い時を判断するポイント

ここでは、ライフプランから読み解く住宅の買い時ポイントを解説していきます。人それぞれライフスタイルは異なります。まずは自分のライフプランがどのようなものか考えながら参考にしてください。

結婚をして家族構成を何人するか決めてから

住宅を購入するか考えている時、買い時を判断するポイントとしては家族構成を決めてからです。子供がいないなら将来的に子供を何人作るか計画を立てておくのがベストです。

計画を立てずに住宅購入をすると、思っていたより狭かったとなったり、せっかく買ったマイホームだけど買い替えすることになる可能性もあります。

寂しい思いをさせないため子どもの就学前

子供がいる場合や今後子供ができたときのことを考えると、仮に小学校に上がってから住宅を購入すると、場合によっては転校ということも考えられます。

そうすると子供に寂しい思いをさせてしまうことにもなり、そんな思いをさせたくないなら就学前のタイミングがおすすめです。住宅の購入を考えているなら、子供の将来的なこと、進学先などのことも踏まえて検討しなくてはいけません。

個別の部屋を持たせたい中高の子どもがいる時期

子供が中高生にもなると思春期に入り、親と同じ部屋で過ごすことを避ける子が多くなります。そうすると、自分だけの空間として部屋を与えることになりますが、そういったタイミングで住宅を購入するというところもあります。

しかし、子供が大人になって家を出て行けば、部屋を持て余す可能性も出てくるため、住宅購入の際は何十年という先を見据えた方が良いでしょう。

住宅を買う資金が用意できているか

住宅を購入しようと思っても、肝心なのは資金です。頭金を貯めてから購入するのか頭金なしで購入するのか悩むと思いますが、どちらが良いのかシミュレーションしてみないと分からないことが多いです。

そして頭金を貯めるにしても、どのくらいまで貯めればその後の負担を軽減することができるのか、トータルコストで考えることが重要です。

住宅の買い時をローンでシミュレーション

ここでは、住宅の買い時をローンでシミュレーションしてみることをに注目して解説していきます。ローンに限らず、住宅購入に関する金銭的なことはシミュレーションしてみると良いでしょう。

頭金の平均は住宅価格の2割

頭金を多くすることで、銀行から借り入れる金額を減らすことができますが、そんな頭金の平均額は住宅価格の2割が多いとされています。2017年度のフラット35利用者調査で住宅の種類別で平均を見ていきましょう。以下の通りです。

住宅の種類別 頭金の平均額 割合
注文住宅 651.1万円 19.4%
土地付注文住宅 450.2万円 11.1%
建売住宅 302.0万円 9.0%
中古住宅 208.3万円 8.7%
マンション 705.6万円 16.2%
中古マンション 318.1万円 11.2%

表内の割合というのは、住宅の種類別の資金調達内訳における手持ち金の割合のことです。こうしてみると、1割~2割が多いというのが分かります。つまり、4,000万円の住宅を購入する場合は、400万円~800万円程度ということです。頭金を貯めるという時には割合を念頭に入れて考えましょう。

ローンの返済比率は年収の20%

借りることのできる金額は、それが「=返済できる金額」ということではありません。借りることのできる金額と返済できる金額は全くの別ものとして考えないと、いざローンの借り入れをして後悔するということになってしまう可能性があります。

住宅は購入しただけでは終わることがなく、住宅はローン以外にも維持費がかかっていきます。たとえば固定資産税、火災保険などさまざまです。そこでローンの返済比率を知っておくと良いでしょう。ズバリローンの返済比率は支払額が年収の20%程度です。ローンを借り過ぎて生活が苦しくならないよう、返済比率を参考にローンを組みましょう。

35年ローンで住宅を買う場合の年収

住宅を購入する際の年収をシミュレーションして説明していきます。仮に返済比率20%、金利を1.2%、返済期間は35年ローンで見ていきます。

年収 借入可能額(月々の返済額) 返せる金額(月々の返済額)
300万円 2,571万円(7.5万円) 1,714万円(5万円)
400万円 3,999万円(11.7万円) 2,285万円(6.7万円)
500万円 4,999万円(14.6万円) 2,856万円(8.4万円)
600万円 5,999万円(17.5万円) 3,428万円(10万円)
700万円 6,999万円(20.5万円) 3,999万円(11.7万円)

こうして見比べてみると、特に年収300万円は選べる住宅の範囲が狭くなります。他の年収も、月々の返済額を考えると厳しいように思えますが、貯蓄が多ければ頭金を増やすなどして返済額を軽くすると良いでしょう。

住宅の買い時は目先の価格に騙されない

チラシなどで目にするうたい文句に騙されてしまう人はいるはず。しかし、広告でよく見せようとするのは手法なので目先の価格に騙されてはいけません。ここでは、騙されないためのポイントを解説していきます。

住宅は値下がりしても資金の余裕が前提

2020年以降は東京オリンピック後の景気減退により住宅が値下がりすると見込まれていますが、住宅購入資金含めて月々の返済のための資金がなければローンを払っていくのは難しいと言えます。住宅を購入してしまう前に、自身の年収などを考えて返済シミュレーションを行い、お金に余裕がなくなってしまう住宅は買わないようにしましょう。資金に対して余裕が無ければ、生活することもままならなくなってしまう恐れがあります。

将来の資産価値まで考えて住宅を買う

住宅を購入する時は、将来的な資産価値のことまで考えることをおすすめします。戸建ての場合、年月が経って建物が古くなったとしても土地の価値は残ります。一方マンションの場合は利便性に左右されやすく、都心への交通アクセスが悪いところなどは資産価値としては下がりやすいと言えます。たとえ同じ金額の戸建てとマンションでも、土地の利便性によっては長期の利用価値に差が生じてしまうのです。

戸建てを購入すると考えている場合、土地の利用価値についても検討しましょう。

事前にファイナンシャルプランナーに相談

自分にとって今が住宅の買い時なのか、本当に買って失敗しないか不安に思うはず。そこで事前にファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。ライフプラン、経済面から住宅の買い時がいつか相談でき、的確なアドバイスをしてくれるでしょう。

さらに買い時だけではありません。年収から見るローンの組み方、そして住宅の価格までをアドバイスしてくれるため、住宅の購入で悩んでいる人にとってためになるアドバイスが貰えます。住宅の買い時、購入に失敗したくない場合はぜひファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

一括査定を利用して売り時も逃さない

住宅の買い時を狙ってお得に購入できたとしても、いつかやってくるかもしれない住宅の売り時も間違えてしまわないようにしないといけません。売り時を間違えれば、トータル的に損することになると言われています。

売り時をリサーチするには、不動産価格に影響すると言われている株価や地価の変動を調べておくと良いでしょう。

そしてそれだけではなく、一括査定サイトの利用をおすすめします。一括査定サイトは物件情報や個人情報を入力することで、複数の不動産会社に査定依頼ができ、売りたい物件に対して査定をしてくれます。

査定結果はその金額で売れるということではありませんが、住宅の価格相場を知ることができるので、売却を検討している時に便利なシステムです。

おすすめの一括査定サイト3選

サイト名 利用者数 対象エリア 提携会社数 同時依頼数
イエウール 1,000万人 全国 1,700社 6件
イエイ 400万人以上 全国 1,700社以上 6件
リビンマッチ 440万人 全国 1,400社 6件

イエウール:全国1,700社以上に対応

地方・地域密着型の中小規模不動産業者にも対応しているので、都市部以外に所在しているマンションや一戸建てなどの不動産を売却したい人におすすめです。

利用者数 1,000万人
対象エリア 全国
提携会社数 1,700社
同時依頼数 6社
取引件数 非公開
顧客満足度 98%
運営会社 株式会社Speee (Speee, Inc.)

サイト内では一戸建てや土地など、物件の種類別に売却手順の説明も掲載されています。しつこい勧誘があったなど、評判の悪い不動産会社は登録から外されているので安心です。

イエイ:お断り代行サービスを提供

大手不動産会社だけでなく、地域に密着した地方に強い不動産会社への査定も一括で依頼できます。

利用者数 400万人以上
対象エリア 全国
提携会社数 1,700社
同時依頼数 6件
取引件数 1,000件以上
顧客満足度 97%
運営会社 セカイエ株式会社

都心部だけでなく、地方の物件を売却したい人にもおすすめです。また、査定を依頼した不動産会社からの営業連絡を断りたい際に、代わりに断ってくれる「お断り代行」サービスがあるため、営業電話を断りにくい人におすすめです。

なお、依頼先の不動産会社は自分で選べる仕組みとなっています。

リビンマッチ:利用したいサイト第1位

都道府県別に、このサイトに登録している不動産会社の情報をあらかじめ調べることができ、その中から売却査定実績の多い不動産会社を選べることが特徴です。

利用者数 440万人
対象エリア 全国
提携会社数 1,400社
同時依頼数 6件
取引件数 14万件(年間)
顧客満足度 98%
運営会社 リビン・テクノロジーズ株式会社

全国展開しているような大手の不動産業者ではなく、どちらかと言えば地域に密着した中小規模の不動産会社の登録が多いので、相続などによる地方の不動産の売却を考えている人におすすめです。

住宅の買い時は用意できる資金との相談から

住宅をどのタイミングで買うべきか悩んでしまうものですが、買い時を間違えなければお得に購入できるはずです。

そして経済から見た買い時は「増税前」「2020年以降」「低金利の時」で、ライフプランから見た買い時は「各家庭の将来も見据えた計画次第」、「資金が用意できている時」といったところです。

特に重要なのは資金面です。無事に購入できても、問題は住宅ローンを返済し続けることができるかどうか。返済が滞ればその家に住み続けることは難しくなってしまいます。

銀行から借り入れる金額と返済できる金額は別なので、計画を立てて無理のない返済をしていかないといけません。重要な資金面ですが、住宅を購入しようか考えているなら、まずは今の経済状態と相談して無理せず後悔しないようにしましょう。

また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。

参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!