土地の種類にはどんなものがあるのか。特徴や変更方法を徹底解説

「相続した土地を売却したい」、「所有している土地の土地活用がしたい」など土地を放置しままではなく、売却や土地活用などを考えている人もいるはずです。

「土地」といっても23個の種類があります。その種類によって用途が決まっています。その中の5種類は個人が所有しやすい土地です。また、田や畑などの土地は一般の人に売却することは難しいです。土地の売却や土地活用は、土地の種類によってできる、難しいなど分かれます。

この記事では、土地の種類や種類の調べ方などについて解説します。

個人が所有しやすい5種類の土地

土地にはさまざまな種類があります。土地の状態や利用目的によって分けられています。その中でも個人が所有しやすい5種類の土地の説明をします。

米などを栽培する「田」

田は、農耕地で用水を利用している土地のことです。

田として扱われる土地

  • 稲を栽培する土地
  • わさび、はす、ジュンサイなど、用水を利用して栽培している土地
  • 水田内に設けられた畦畔
  • 用水の調整管理をする施設

田は無条件で、建物を建てることはできません。また田は農家でなければ、取得できず、管轄する農家委員会の許可がなければ、取引できません。これは農地法で決まっています。農地法とは、農地は耕作者が所有することが適していると認められて、耕作者の地位を安定と農業生産力の増進を図ることを目的として、農地等の権利移動の制限、農地転用の統制などの仕組みを定めた法律です。

野菜などを栽培する「畑」

畑は「田」とはちがい、農耕地で用水を使わない土地のことです。用水を使う「田」以外の農耕地はすべて畑になります。

畑として扱われる土地

  • 野菜、麦、いも、豆などを栽培している土地
  • 草花、綿、芝、牧草などの栽培している土地
  • りんご、梨、みかんなどの果樹の栽培している土地
  • 茶葉、養蚕用の桑、植林用の苗木の栽培している土地

「田」と同様、利用方法は農地法で決まっています。

建物を建てるための「宅地」

宅地は市街地に多く、家や店舗、工場が建てられる土地です。宅地は現在建物が建っている土地だけではなく、将来建物を建てる目的で取引する土地も宅地になります。墓地や駐車場、農地なども建物を建てる目的の取引であれば、宅地になります。

また現在公園や道路、河川などは将来建物が建つことはないので、宅地にはなりません。しかし「現在」でなく将来道路や公園などになる土地は宅地扱いになります。

なにも手を加えていない「山林」

山林は、耕作をしていない状態で竹や樹木が育っている土地のことです。耕したり肥料をやったり、植え育てる作業をして管理をしている土地は山林ではありません。また、背丈が低い木がたくさんある土地は、山林ではありません。大きな木や竹などが生えている土地が地目が山林と認定されます。

山林になっている土地は、土砂災害警戒地域の指定を受けていることが多いです。

法務省が特定しなかった用途の「雑種地」

田や畑、宅地など、法務省が定めた種類に該当しなかったものを、全て雑種地と分類します。例えば、野球場やゴルフ、飛行場、駐車場や資材置き場などが該当します。

場所によっては、転用して宅地に変更するも可能です。宅地に変更する場合は、地盤改良など必要だったりするので、費用が発生する場合があります。気に入った土地の地目が雑種地だった場合は、確認すると良いでしょう。

その他18種類の土地と定義

個人が所有しやすい5種類の土地のほかに、18個も土地の種類はあります。

  • 学校用地…校舎、附属施設の敷地及び運動場
  • 鉄道用地…鉄道の駅舎、附属施設及び路線の敷地
  • 塩田…海水を引き入れて塩を採取する土地
  • 鉱泉地…鉱泉の湧出口及びその維持に必要な土地
  • 池沼…かんがい用水でない水の貯蓄池
  • 牧場…家畜を放牧する土地。また牧畜のために使用する建物の敷地、牧草栽培地及び林           地等で牧場地域内にあるものは、すべて牧場
  • 原野…耕作の方法によらないで雑草、かん木類の生育する土地
  • 墓…人の遺体または遺骨を埋葬する土地
  • 境内地…本殿、拝殿、本堂、社務所、庫裏、教団事務所などの建築物がある一画の土地               や参道として用いられる土地で、宗教法人の所有に属しないものを含む
  • 運河用地…水路用地及び運河に属する道路、橋梁、堤防、護岸、運河用通信などの土地
  • 水道用地…専ら給水の目的で敷設する水道の水源地、貯水池、ろ水場、水道線路に要す                 る土地
  • 用悪水路…かんがい用又は悪水はいせつ用の水路
  • ため池…耕地かんがい用の用水貯蓄池
  • 堤…防水のために築造した堤防
  • 井溝(せいこう)…田ぽ又は村落の間いある通水路
  • 保安林…森林法に基づき農林水産大臣が保安林として指定した土地
  • 公衆用道路…一般交通の用に供する道路
  • 公園…公衆の遊楽のために供する土地

土地の種類は書類で区分が変わる

土地の種類は不動産登記では23種類ありますが、書類によって変わるので種類が減ります。その分1つの区分の範囲が23種類のときより広いです。

9種類で土地を区分する相続税

土地を相続した場合、その土地にどのくらいの価値があるか評価し、それをもとに相続税が計算されます。土地の種類は9つに分かれています。評価する土地がそれぞれどの種類になるのか、「不動産登記事務取扱手続準則」によって判定されます。

土地の9種類

  • 宅地…建物の敷地及びその維持もしくは効用を果たすために必要な土地
  • 田…農耕地で用水を利用して耕作する土地
  • 畑…農耕地で用水を利用しないで耕作する土地
  • 山林…耕作の方法によらないで竹林の生育する土地
  • 原野…耕作の方法によらないで雑草、かん木類の生育する土地
  • 牧場…家畜を放牧する土地
  • 池沼…かんがい用水でない水の貯留池
  • 鉱泉地…鉱泉(温泉を含む。)の湧出口及びその維持に必要な土地
  • 雑種地…以上のいずれにも該当しない土地(ゴルフ場、遊園地など)

山林や雑種地の範囲が23種類の時より広がっています。

市町村で土地の区分が変わる固定資産税

固定資産税は、固定資産評価基準に9種類と定まっています。

土地の9種類

  • 宅地
  • 鉱泉地
  • 池沼
  • 山林
  • 牧場
  • 原野
  • 雑種地

学校は登記では学校用地という種類がありますが、固定遺産税の種類には存在しません。そもそも学校用地は、基本的には非課税となります。しかし学校所有者が学校法人などに土地を貸していると、固定資産税が課せられます。

土地の種類を確認する方法

土地の種類がわからないときの確認方法がいくつかあります。その調べ方を説明します。

手持ちの登記書類か納税通知の確認

土地の種類の確認は、土地の登記事項証明書の表題部分に種類が記載しています。もしくは固定資産税納税通知書の課税地目で確認します。

固定資産税納税通知書は、納税額だけではなく、土地の現況地目(種類)が載っています。手元になければ役所に申請すれば、土地の種類がわかります。また、市区町村役場に電話で問い合わせれば、教えてくれることもあります。

土地の登記事項証明書と固定資産税納税通知書では、種類が異なることがあります。土地の登記事項証明書に記載されている土地の種類は、土地の利用状況が変化しても、申請人が申請しないと変更されませんが、固定資産税納税通知書は、市区町村の担当者が一定の周期に、実際の現地を見て判断しているものです。

土地がある地域の法務局で書類申請

土地の種類は登記書類や納税通知で確認するほかに、法務局に書類申請して確認する方法があります。該当する土地の登記事項要約書か登記事項証明書を、法務局や地方法務局で取得します。費用は500円~1000円程度の手数料がかかりますが、一番正しい調べ方です

土地の登記事項要約書か登記事項証明書は、他人の土地や所有者ではない人でも、土地の所在地番さえわかっていれば、取得できます。

土地の種類を確認するメリット

土地の種類を確認することによって、メリットがあります。そのメリットについて説明します。

登記と現況での種類のズレを確認できる

土地の確認をするにはメリットがあります。登記の変更を行わないまま、土地に家が建っている可能性があります。たとえば畑として登記されていた土地に、現在家が建っていると宅地になります。

しかし登記の変更を行わないでいると、現況も畑のままです。法律上では、利用目的が変更になってから1カ月以内に登記地目の変更を行う必要があり、行わなかった場合には10万円以下の過料が生じます。

また過去にため池や池沼だと、地盤改良が必要になる場合があります。それは、地盤に水分が多く含まれていると、地盤沈下や液状化現象が発生することがあるからです。地盤改良には、調査や地盤改良費用などの費用がかかってきます。

土地の種類に合った買主を探せる

土地の種類がわかっていれば、それ求めている買主を探すことができます。家を建てることを希望している人に農地は売れにくいですが、農地を求めている人なら売れる可能性が高くなります。また農地を宅地として利用することはできますが、農地転用の手続きが必要です。

田や畑のまま売るなら近隣の農家など売却する方が農地転用の手続きがいらないので、早くに売ることができます。

土地の種類を変更する方法

土地の種類を変更したい場合には、いろいろな手続きが必要です。特に「田」や「畑」などの農地は変更するのが難しいです。土地の種類の変更方法を説明します。

法務局に変更をする書類の提出

土地の種類を変更するには、法務局で土地の登記事項証明書または登記事項要約書を取得します。同時に土地の地積測量図が法務局に備わっていれば、取得しておきましょう。

登記と現況が一致しているか確認する必要があります。登記の地目(土地の種類)が田か畑以外の場合、現地の地目が間違いでないか再確認し、地目変更の登記申請書類を作成します。

書類に不備や間違いがなければ、法務局の窓口に申請書類を提出します。補正事項がなければ、約1週間前後で登記完了になります。

農地の種類の変更は農業委員会に相談から

「田」や「畑」の区分の土地は、農地という扱いになり、農地法などで変更できるかが制限されています。田や畑などの農地を、農地以外にする場合は、農地転用届や農地転用許可を受けなければいけません。

市街化区域の内外や生産緑地などで申請方法が変わってきます。現況を確認して最低限の資料を集めたら、まず農業委員会に事前相談に行って申請に必要な情報を収集しましょう。

市街化調整区域という、人が住むために必要な一般的な住宅や商業施設などを建築するが原則として認められていない区域があります。市街化調整区域の土地を田や畑などの農地以外に利用する場合、農地転用許可を受けなければいけません。

この許可がおりるのは非常に難しく、さらに多くの書類が必要になってきます。専門的なので、行政書士などに相談して、依頼する方がいいでしょう。

一括査定サイトで土地の種類に合った売却先を探そう

土地を売却する場合、一括査定を利用すれば「田」や「畑」、「宅地」を得意とする不動産会社が探せます。特に農地の売却は、宅地の売却とはちがって農地法によって制限があります。

農地などの売却のことに知識がない素人が、自分で農地を売ろうとしてもかなり難しいことです。また農地の売却の経験がない不動産会社に依頼しても、なかなか売却することはできません。

一括査定を利用すると、優良な不動産会社を探すことができ、土地の種類変更の相談にも乗ってもらえます。

所有している土地の種類を正確に把握

土地を所有していると、固定資産税などの税金がかかってきます。さらに何も利用せず、放置したままだと雑草などが生えて手入れが必要となり、手間がかかります。これらの問題を解決しようと、土地の売却を考える人もいますが、土地の種類によっては売却が難しい場合があります。

土地の売却を考える前に、所有している土地の種類を把握することが大切です。所有している土地の種類によって、売却価格も変わってきます。さらに土地の種類のことで、売却後にトラブルになるかもしれません。

法務局の登記簿で、土地の所有がどうなっているか確認して、変更したい場合は司法書士などの専門家に相談しましょう。

土地を放置したままにせず、土地の種類を把握し、土地活用または、売却など土地を活かす方法を考えることが大切です。