不動産を売却を成功させるためには、実際に行動に移す前に売却のポイントを押さえておくことが大切です。特に戸建ての場合、マンションなどに比べて、売却の際に注意しておきたいポイントが多いのも事実です。
戸建て売却とマンション売却の違いや、戸建てを高く売るためのポイント、売却の流れや注意点など、戸建て売却において知っておきたいことを幅広く解説していきます。
戸建てとマンションの売却の違いとは

まずは戸建てとマンションの売却の違いをご紹介します。マンション売却との違いを知ることで、より戸建て売却への理解を深めることができます。
戸建ては売却に時間がかかる
売却活動の計画を立てる上で、売却までにどれくらいの期間がかかるかを把握しておくことが大切です。戸建ての売却で知っておきたいポイントとして挙げられるのは、一般的に戸建ての売却は時間がかかる点です。
戸建ては、土地と建物が一緒なので高額になるために売却に時間がかかります。個別の物件の立地条件や価格設定、居住年数、仲介業者の販売活動にも影響されますが、戸建ての売却は平均3カ月から11カ月かかります。一方で、マンションの売却にかかる期間は、平均3カ月から6カ月です。
戸建ての購入には検討事項が多くなる
戸建ての購入は、マンションの購入時よりも購入希望者側の検討事項が多くなる傾向があります。
例えば、戸建ての購入を考えている人は、子育て家庭が多い傾向にあります。子どもがいない家庭の家探しであれば、勤務先との利便性が最重要事項になりますがが、子どもがいる家庭であれば学校や病院が周囲にあるかなども検討事項に含まれます。
家族の構成が大人だけの場合よりも、どうしてもチェックしなければならないポイントが多くなってしまいがちです。
また、戸建てはマンションと比べたときに建物として耐久性が劣ります。そのため戸建ての購入を検討する場合には、マンションよりも建物の耐久性や、土地の地盤状態を確認する人が多くなります。
戸建ての売却は手続きが多い
マンションの場合、自分の所有となる範囲がわかり易く決まっています。しかし戸建ての場合、所有が明確な建物だけではなく、「境界」を明確にする必要がある土地とセットのため、マンションと比べると確認と手続きが多くなる傾向があります。具体的には土地の測量、境界の明示、境界上に塀がある場合の所有者は誰か、などです。
売主は、売却後のトラブルを避けるために、土地の境界を明確にした上で戸建ての売却を進めることをおすすめします。
戸建てを高く売却するためのポイント

家を売却する際、できるだけ高く売却したい!と考えるのは自然な感情ですよね。不動産を高く売却したいのであれば、コツがあります。
ここでは、戸建てを高く売るための6つのポイントをご紹介します。
まずは一括査定サイトを利用する
戸建てを始めとして、不動産の査定をする際は、複数の不動産業者に依頼するようにしましょう。
複数の不動産業者から査定を受けることにより査定額を見比べることができます。それにより、自分の物件の相場を把握することができます。相場を把握することで、安く売ってしまうことによる損をすることを防ぐことができますし、高く価格をつけてしまい、いつまでも売れ残ってしまうことを避けることにもつながります。
しかし、不動産業者がつけてくれた査定の価格は、(必ずしも)実際に家が売れる金額ではないので注意が必要です。査定結果はあくまでも、価格設定のための参考になる数字で、不動産業者が保証してくれる価格でも(は)ありません。
また、複数の不動産業者に査定を依頼すると、やり取りにおいて、様々な不動産業者や担当営業の対応を比較することができます。信頼でき、自分に合った不動産業者を選ぶことができるという利点もあります。
一括査定サイトを使うメリット
複数の不動産業者に査定を依頼する際、多くのやり取りや調整が必要になり手間がかかります。そこで、一度の情報を入力で複数の不動産業者の査定が得られる「一括査定サイト」が便利でおすすめです。
一括査定サイトでは、ネット上で1〜5分ほどで自分の物件情報を入力するだけで、物件にあった不動産業者からの査定を受けることができます。査定を受けることができる不動産業者は5社前後です。料金も無料ですので、査定時には一括査定サイトを使うことをおすすめします。
【一括査定サイトのメリット】
- 一度の情報入力ですみ手間がかからない
- 複数の不動産業者の査定結果を見比べることができる
- 無料でサービスを受けることができる
- 自分の目的にあった不動産業者が見つかりやすい
- 信頼できる、相性の良い不動産業社が見つかる
不動産会社の仲介で売却する
不動産を売却する方法は、大きく分けて買取と仲介の2種類があります。
買取は、不動産会社が買い取ってくれる方法です。一般の買主に向けた売買活動は行われません。買取の場合は、戸建てをすぐに現金にすることができ、売れ残る心配もありませんが、仲介に比べて、買取価格が安くなる傾向があります。場合によっては市場価格の1~3割程度安くなってしまいます。
特に、売却したい戸建ての立地条件が良かったり、築浅の場合は、仲介で高く売れる可能性があります。高く売りたいのであれば、買取ではなく仲介での売却を進めた方が良いでしょう。
目標売却額とスケジュールを立てる
不動産の売却で気をつけなければならないのは、いつまでも売れずに市場に残ってしまうことです。不動産市場では、売れ残りの物件は敬遠されることが多く、長く残っているほど売れにくくなってしまいます。売れにくくなった物件は値下げしていく(しか)ありません。
こうした事態を避け、できるだけスムーズに高い値段で売るために、計画を持って売却を進めましょう。売主として事前に検討しておきたいポイントは2つです。
<売却計画を立てるポイント>
- いつまでに売却するかスケジュールを決める。
- サイトで相場や近隣物件の販売状況を調べ、売却目標金額を立てる。
売却のスケジュールは、仲介を依頼する不動産会社の担当者と相談しながら決めても良いでしょう。また、目標売却額を立てる場合は、相場を知るために一括査定サイトなどを活用しましょう。
リフォームは必要以上にやらない
不動産を売却する際、リノベーションやリフォームをすべきか悩む人もいるでしょう。基本的には、必要以上のリノベーションやリフォームは不要です。
ここ最近、「リノベーションやリフォームを前提」で購入する人が増加しています。リフォームを行った場合でも、リフォーム費用を売却価格に上乗せすることはできませんので、相手が必要としていないリフォームしてもほぼ無駄になってしまいます。
しかし、築25年以上の戸建ての場合は、リフォームを行った方が良いケースもあります。築25年を超える物件の場合、税制上の軽減措置や控除を受けられなくなるため、買い手は敬遠しがちです。水周りや配管設備の古さが気になる状態になっていることも多いため、買い手に少しでも安心して購入してもらうために配管工事はしたほうが良いでしょう。
<各設備の交換の目安>
- 排水管は20年で交換
- 水道管は15年~20年で交換
売却するタイミングを考える
不動産を高く売りたいと考える場合、不動産市場の動きを考慮する必要があります。不動産価格は経済市場や世界的イベント、また需要と供給のバランスに影響されて変動するので、高く売るためにはタイミングを見極めることが大切です。
不動産が高く売れる可能性が高い、または節税効果が高いタイミングは決まっています。不動産が高く売れるタイミングについて、それぞれの原因や具体的な時期、詳細を以下の表でご紹介します。
原因 | 具体的な時期 | 詳細 |
世界的なイベント | 2019年頃(オリンピック開催直前) | 2020年は東京オリンピックが開催されるため、駅周辺やホテル街、繁華街などの観光客の需要があるエリアは、開催直前が不動産価格のピークとなると予想されています。 |
季節 | 毎年2~3月 | 不動産価格は季節で変動します。4月の新生活開始に向け、2~3月にかけてが最も高く売れます。 |
築年数 | 築15年 | 一戸建の場合は築15年までが売り時 |
譲渡所得税の税率 | 所有5年を超えたタイミング | 所有期間が5年を過ぎると税率が低くなる。 【短期譲渡所得】譲渡所得×39.63%【長期譲渡所得】譲渡所得×20.315%。 |
オリンピック開催に向けて特に東京の物件は価格が上がっており、2020年の開催前に物件価格はピークを迎えると言われていますので、売却タイミングを逃さないようにしましょう。
季節的なもので言えば、不動産は、新生活に備えて2~3月にかけてが最も需要があり高く売れます。この時期の売却を狙って、前年の夏〜秋に売却活動を始めましょう。
また、一戸建の場合は築15年までが売り時です。戸建ては15年を超えるとなんらかの修繕が必要になることが多く、一気に価格が下落する傾向があります。そのため、15年を超える前に売却をしてしまうと良いでしょう。
そして、節税の観点では、物件の所有期間が5年を過ぎてから売却をした方が納める税金が少なく済み、お得です。 所有が5年未満で売却した場合の短期譲渡所得では39.63%、5年超の長期譲渡所得では20.315%となっており、税率はほぼ倍となっています。このため、5年を超えてからの売却がおすすめです。
内覧の準備をしっかりしておく
物件の購入を検討している人は、ほとんどの場合内覧を希望します。戸建てを高く売りたいのであれば、内覧に力を入れましょう。リフォームを行うよりも、内覧前の準備のほうが重要です。
<内覧の準備のポイント>
- 部屋は清潔に保っておく
- 日当たりを確認しておく。暗いところは明るめの電球に替えておく
- 玄関や水回りは匂いがこもりやすいので臭いの対処をする
- 庭がある場合、印象を良くするために庭の手入れをしっかりしておく
内覧時の印象で、購入希望者側は購入するかどうかを判断すると言っても過言ではありません。いくら間取りや利便性がよい物件であっても、生活感にあふれ汚い物件を購入したいと思う人は稀でしょう。
特に他人の家の水周りや匂いは、気になるポイントです。水周りを清潔に掃除し、換気をしっかり行っておきましょう。また、売主の印象も大切です。部屋を綺麗にしておくことはもちろんですが、実際の内覧時にはできるだけ誠実な対応をするように心がけましょう。
おすすめの一括査定サイト3選
サイト名 | 利用者数 | 対象エリア | 提携会社数 | 同時依頼数 |
イエウール | 1,000万人 | 全国 | 1,700社 | 6件 |
イエイ | 400万人以上 | 全国 | 1,700社以上 | 6件 |
リビンマッチ | 440万人 | 全国 | 1,400社 | 6件 |
イエウール:全国1,700社以上に対応
地方・地域密着型の中小規模不動産業者にも対応しているので、都市部以外に所在しているマンションや一戸建てなどの不動産を売却したい人におすすめです。
利用者数 | 1,000万人 |
対象エリア | 全国 |
提携会社数 | 1,700社 |
同時依頼数 | 6社 |
取引件数 | 非公開 |
顧客満足度 | 98% |
運営会社 | 株式会社Speee (Speee, Inc.) |
サイト内では一戸建てや土地など、物件の種類別に売却手順の説明も掲載されています。しつこい勧誘があったなど、評判の悪い不動産会社は登録から外されているので安心です。
イエイ:お断り代行サービスを提供
大手不動産会社だけでなく、地域に密着した地方に強い不動産会社への査定も一括で依頼できます。
利用者数 | 400万人以上 |
対象エリア | 全国 |
提携会社数 | 1,700社 |
同時依頼数 | 6件 |
取引件数 | 1,000件以上 |
顧客満足度 | 97% |
運営会社 | セカイエ株式会社 |
都心部だけでなく、地方の物件を売却したい人にもおすすめです。また、査定を依頼した不動産会社からの営業連絡を断りたい際に、代わりに断ってくれる「お断り代行」サービスがあるため、営業電話を断りにくい人におすすめです。
なお、依頼先の不動産会社は自分で選べる仕組みとなっています。
リビンマッチ:利用したいサイト第1位
都道府県別に、このサイトに登録している不動産会社の情報をあらかじめ調べることができ、その中から売却査定実績の多い不動産会社を選べることが特徴です。
利用者数 | 440万人 |
対象エリア | 全国 |
提携会社数 | 1,400社 |
同時依頼数 | 6件 |
取引件数 | 14万件(年間) |
顧客満足度 | 98% |
運営会社 | リビン・テクノロジーズ株式会社 |
全国展開しているような大手の不動産業者ではなく、どちらかと言えば地域に密着した中小規模の不動産会社の登録が多いので、相続などによる地方の不動産の売却を考えている人におすすめです。
戸建ての売却の流れは事前に確認しておこう

戸建てを始めとして不動産の売却には、さまざまな手続きが必要です。事前に売却の流れを把握しておけば、急な手続きに慌てなくて済みます。
<大まかな流れとポイント>
手順 | 詳細・ポイント |
(1)不動産査定 | 始めに不動産査定からスタートします。一括査定サイトを利用して複数の不動産会社から査定を受けて見比べましょう。 |
(2)媒介契約・売却価格の決定 | 査定を受けた不動産会社から仲介を依頼する不動産会社を選び、媒介契約を結びます。査定価格を参考に不動産会社と売却価格と決定します。 |
(3)売却活動 | 不動産を広告に出し、売りだしを開始します。内覧はしっかり準備をして臨みましょう。 |
(4)売買契約 | 無事に買主が見つかったら、条件をすり合わせて売買契約を結びます。買主から手付金を受け取ります。 |
(5)引き渡し | 買主から残金を受け取り、物件を引き渡します。 |
先にご紹介したように、戸建ての売却は平均3ヶ月から11ヶ月かかります。事前に計画を立て、余裕を持って売却を進めていくようにしましょう。
一戸建を売却するときの注意点

不動産の売買は大きなお金が動く取引です。そのため、できるだけ売却後のトラブルは避けたいもの。
ここでは、のちのトラブルを避けるため、戸建てを売却する際の注意点を2点ご紹介します。
家の全体的な状態を確認しておく
2000年に施行された法律により、瑕疵保証責任が新築の家に10年課されるようになりました。住宅の引き渡しから10年間になんらかの欠陥が見つかった場合、施工会社などに責任を求めることができるという制度です。
この場合の欠陥は、購入時には見えなかった欠陥=瑕疵のみです。具体的には耐久構造に関する部分や、雨漏りなどが該当します。
築浅の戸建てであれば、瑕疵保証責任の対象となるので、売却前にシロアリの被害や柱の腐食などのチェックをしておくと良いでしょう。
【チェックポイント】
- 屋根 屋根に破損や雨漏りがないか
- 外壁 クラックや目地に入った充填材に劣化がないか
- 軒裏 雨の染みや亀裂や塗装の剥がれはないか
これらの欠陥があるまま売却をしてしまうと、家の新しい所有者との間でトラブルになりかねません。可能な限りチェックをしておくことをおすすめします。
境界部分をはっきりしておく
また、土地の境界部分を曖昧なまま売却活動を進めてしまうことも、トラブルに発展することがありますので注意が必要です。境界が数センチ違うだけでも資産価値に影響しますので、隣の家との境界部分ははっきりさせておきましょう。
土地を購入してからしばらくたっており、境界がわからなくなっている場合は、土地家屋調査士に、土地境界確定測量と地積更正登記を依頼するようにしましょう。
「2000年に施行された法律により、瑕疵保証責任が新築の家に10年課されるようになりました」とありますが、これは新築の家にだけ適応される法律なのでしょうか?中古の戸建売却には適用されない法律なのでしょうか?
「瑕疵保証責任」について述べられていますが、これは200年に施行された「住宅品質確保促進法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」のことについてかと思われます。赤字コメントの通り、この法律は新築物件に適用されるものであり、当然ですが瑕疵があった場合に責任を問われるのは売主です。新築マンションや戸建てを個人が販売することはまずないでしょうから、こちらの記事でこの法律について記載することはあまり意味がないかと思われます。
もし、瑕疵担保責任についてここで述べるのであれば、売買契約の特約としての瑕疵担保責任について説明すべきだと思います。瑕疵担保責任をどの範囲までつけるのか、どのくらいの期間をつけるのか、あらかじめしっかりと取り決めておく必要があります(民法上は1年以内ですが、通常は2~3ヵ月が多いようです)。また、瑕疵担保責任期間内に露見した瑕疵に対する補償についての保険もあるようですので、記載しておくと親切かもしれません(「既存住宅売買瑕疵保険」=売主(または買主)が物件を検査してもらった上で、保険で瑕疵担保責任の補償をしてもらうというものです)。補足※築年数にかかわらず、買主が納得すれば(その分安くするなど)瑕疵担保責任を売り主が一切負わないという特約をつけることも可能ですので、瑕疵があったからといって瑕疵補償責任が必ず発生するような記述は避けた方がよいと思います。
戸建ての売却に必要な書類について

不動産を売却する際、様々な書類が必要になります。中には準備するのに時間がかかる書類もあります。そのため、必要書類をあらかじめ把握しておき、準備を進めておくとスムーズです。
本人確認の身分証明書と住民票
不動産売却時には本人確認が行われますので、身分証明書が必要です。この際、運転免許証などの顔写真付きの身分証明書を準備しましょう。どうしても顔写真がない身分証明書しかない場合には、2種類の身分証明を用意する必要があります。
また、登記上の住所と現住所が異なる場合は、住民票を準備する必要があります。住民票は発行から3カ月以内のものを準備してください。
土地建物登記済証 権利証または登記識別情報
土地建物登記済証とは、不動産登記を行った際に発行される書類です。一般的に権利証とも呼ばれます。
また、平成17年3月7日以降は不動産登記を行った場合は、土地建物登記済証明(権利証)ではなく、登記識別情報を受け取ることになっています。登記識別情報とは、権利の登記を終えた場合、その登記名義人が真正な権利者であることを公的に証明するための12桁の番号です。
不動産売却を行う際には、この土地建物登記済証または登記識別情報が必要になりますので、準備しておきましょう。
実印 と印鑑証明書
売買契約を結ぶ際、書類に署名押印をするために実印が必要になります。このとき、正確には必ずしも実印でないといけないわけではく、認印でも可能です。しかし、不動産売却は高額かつ重要な取引のため実印のほうが望ましいとされています。
また、売主の本人確認を行うために、実印と印鑑証明書とセットで準備することを求める不動産業者もあります。実印でなければならないか、印鑑証明が必要かは、不動産業者に確認を行いましょう。また。印鑑証明書は3ヶ月の有効期限があるので注意が必要です。
固定資産税・都市計画税納税通知書
固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点での不動産の所有者に課税される税金です。戸建てを売却した際には、支払いは新しい所有者が行います。これらの税金の納税通知書は、固定資産税の確認や移転登記の際の登録免許税の算出に必要となります。
また、固定資産税は、売買契約が行われたタイミングによっては、売主側に返金が発生することもあります。
建物土地の状況を記した物件状況等報告書
物件状況等報告書は、土地や建物の状態を詳細に記載した書類です。物件引き渡し後のトラブルを防ぐために売主が記入します。
住宅に不具合があっても、売主がこの物件状況等報告書で示した上で契約締結したなら、売主は責任は問われなくて済みます。一方で、売主が不具合を把握しながら、物件情報報告書に記載せず、買主側に伝えなかった場合、後に不具合が見つかった際、責任が問われることがあります。
建築確認済証および検査済証
建築確認済証と検査済証は、その物件が建築基準法に則って建築されていることを証明する書類です。
建築時に建築基準をクリアしているかが審査され、クリアしている場合に市区町村から建築確認済証が発行されます。さらに、建物の工事が完了した際の検査を受けると、検査済証が発行される。
建築が法律基準をクリアしていると示す書類ですので、準備できると買主側を安心させることができます。
その他にも、建築設計図書や工事記録書等があれば、工事がどのように行われたのかが明確になり、将来のリフォーム時にも活用できます。これらの書類が準備できれば買主側に喜ばれるでしょう。
売却範囲の確認のための土地測量図・境界確認書
戸建ての場合、建物と土地をセットで売却することが多いため、土地測量図や境界確認書が準備できると良いでしょう。査定のタイミングでは必ず必要な書類ではありませんが、トラブルを避けるために売却時は準備しておきましょう。
これらの書類がなく、特に面積や境界があいまいな場合には、土地家屋調査士に依頼して作成するようにしましょう。
契約の時の印鑑は、実印でなくても本当に大丈夫なのでしょうか?
契約書に捺印する印鑑は実印でなくても認められますが、登記の変更届を法務局に提出する際には実印が必要になります。その際に、契約書の写しも添付することになりますので、印鑑を揃えておいた方が確認がしやすくなるというメリットがあります。なので、どのみち印鑑登録をした実印が必要となるのですから、契約書の印鑑も実印にする方が後々良いかと思います。
ポイントをおえて準備をしておけば戸建ては高く売却できる

戸建ての売却において知っておきたいポイントをご紹介しました。
戸建てスムーズに売却したいのであれば、ポイントを押さえた上でしっかりと準備を行ってから進めることが大切です。また、高く売りたいのであれば、複数の査定を受けることや、売却の時期を外さないことが重要です。
繰り返しになりますが、複数の査定を効率的に受けるために、一括査定サイトの利用がおすすめです。無料でサービスを受けることができますので、必ず売却すると決めていない段階でも査定を受けておくと良いでしょう。
戸建て売却のポイントを押さえて、納得のいく価格での売却を目指しましょう。
また、一括査定サイトについて詳しく知りたい・比較したいという場合は下記の記事を参考にしてください。
参考:【2019年最新】不動産一括査定50サイトをジャンル別に比較!